昨年までスーパーGT300クラスで活躍した山西康司が28日、オートスポーツweb編集部を訪れ、F1韓国グランプリのサポートで参戦したSUPER RACEの様子、そして来季について語ってくれた。
2010年まで8年間JLOCとともにJGTC/スーパーGTを戦いながらも、残念ながら今季はシートを得ることができず1年間レーシングカーで戦う姿を見られなかった山西。そんな時、F1韓国GPのサポートイベントとして開催されるSUPER RACEに、韓国では名門のKixx PAOレーシングから参戦が決まった。
「国内モータースポーツ界は少し寂しいニュースが多いですからね。知り合いに紹介してもらって乗れることになりました。海外で少し気楽なところもありましたし、F1も見られますからね(笑)」と山西。
そんな山西がドライブしたのは、6リッターエンジンを積むFRのマシン。日本でシミュレーターを使いイメージをしていったこともあり、「心配していたより普通に乗ることができましたね」という。乗り始めはマシンに慣れることを重視していたこともあり、初日はトップの3秒落ち。しかし、ドライとなった予選では持ち前の速さを発揮し、ポールポジションを獲得してみせた。
「チームからは、予選で15秒台が出せると言われていたんですが、走ってみたら17秒9。でもポジションはトップから3番手くらいで動いていて、最後にもう一度アタックをしようと思ったら、ギヤが壊れてしまって」と山西。
実は山西がドライブしていたのはHパターンのミッション。他のマシンはシーケンシャルだったそうで、マシンにハンデを負っていながらのポール。決勝では、「ある意味衝撃的でしたね(笑)」というほど、自分の後方でグリーンフラッグが振られるシチュエーションで、さらにシフトのハンデもありポジションを落としてしまうが、挽回して2位となった。
「面白かったですよ。興奮しました」と山西はSUPER RACE参戦の感想を語る。
「日本では、自分が何も言わなくてもチームが動いてくれるし、90%は速さはレースの前から分かっている。でも、向こうでは自分がすべて作っていかないと。やり甲斐がありましたね。レースでは前にいれば、経験もあるし勝てるとは思っていたんですが」
山西はひさびさのレース参戦で刺激を受ける一方、メインレースである韓国GPで、カートショップの後輩にあたる小林可夢偉にも刺激を受けたという。
「可夢偉が小さい頃から知っていましたし、スーパーGTでも大変なのに、F1の中でやっていくんだから本当にすごいなと思いました。日本では今、モータースポーツは暗い話題も多いですが、可夢偉が勝ってくれれば大きなニュースになり盛り上がるはず。頑張って欲しい」とエールを送る。
もちろんスーパーGTファンにとっては、GT300クラスを盛り上げ続けてくれた山西の復帰も願いたいところだ。「プロとして、持参金を払ったりタダで乗るようなことはしたくないんです。ドライバーとして後輩たちの手本でありたい」という山西。「もちろんそれで乗ることができなければ引退になってしまうかもしれない。でも、今回韓国のレースに参戦してすごく意欲が出たし、前向きに来年のシートを探していきたい」と山西。
「応援してくださるファンの方がいらっしゃる限り、今後衰えようが走り続けたいですね」
