典型的なスパウエザーに見舞われた土曜日の予選。多くのドライバーの明暗を分けた気まぐれな天気は予選後も続き、深夜のスパ・フランコルシャンには雷鳴が轟いていたほどだった。この目まぐるしく変わる空模様は、多くのドライバーのパフォーマンスに大きな影響を与えた。

 その中でも興味深いのは、今シーズン5度目のフロントロウ独占となったメルセデスAMGのふたりである。通常であれば、ポールポジションを獲得したニコ・ロズベルグの方が喜んでもいいはずだが、予選2時間後にメルセデスAMGのモーターホームで開かれた記者会見では、なぜか予選2位のルイス・ハミルトンのほうが明るかった。

 その理由は、ふたりの会見直後に行われたトト・ウォルフの会見で明らかになる。それはベルギーGP開幕前夜の木曜日に行われたミーティングである。ハンガリーGPのレースでチームオーダーが問題となったメルセデスAMGは、その後「しっかりと話し合うことが必要だ」と語っていたが、その話し合いがベルギーGP直前に行われたのだった。ウォルフはその内容を「ドライバー同士のことなのでここでは公表を差し控える」と語ったが、同時に「ハンガリーGPでのルイスの判断は間違っていない」とも語っていることから、ロズベルグにとっては不満の残る内容だったことは想像に難しくない。

 日曜日のスパ・フランコルシャンは、青空が広がり、ベルギーGP決勝レースはいまのところドライコンディションでのレースが予想されている。しかし、アルデンヌの天気は地元の人たちでさえ読むことができないほど変わりやすく、いつ急変するか分からない。その時、どちらのドライバーを優先するのか。ベルギーGPはスタート前から、チームメート同士で激しい火花が散らされている。

 メルセデスAMG以外でも、チームメイト同士で明暗が別れたチームがあった。それはレッドブルとフェラーリだ。レッドブルはセバスチャン・ベッテルが3番手に入ったのに対して、ダニエル・リカルドは5番手。その理由をリカルドは「ドライ寄りのセットアップにして、ダウンフォースを削っていたから」と語っている。ドライコンディションの日曜日にどこまで挽回してくるか、注目だ。

 フェラーリのふたりはセッティングこそ同じだったが、土曜日のフリー走行から予選にかけてリヤウイングを変えたキミ・ライコネンが、Q3の最後のアタックでミスを連発してしまったのが致命傷となった。しかし、それでも8番手。直近のハンガリーGPで16番手からのスタートだったにも関わらず、今シーズン最高位の6位でフィニッシュしたことを考えると、過去にベルギーGPで4勝を挙げているライコネンなら、得意のスパで今シーズン一番の結果を出しても不思議はない。

 また6番手(バルテリ・ボッタス)と9番手(フェリペ・マッサ)からスタートするウイリアムズ勢も不気味だ。

「予選前、ドライコンディションで行われたフリー走行3回目で僕がトップタイムを刻んだということは、僕らのマシンはドライですごく強いということ」と、レースでの巻き返しを誓っている。ロブ・スメドレー(パフォーマンスエンジニアリング責任者)も「ドライセッティングで3番手から0.3秒しか離されなかったことはレースに向けて明るい結果」と、自信を覗かせている。

 本日行われたサポートレースは、ここまですべてドライコンディションで行われている。果たして、F1のレースもこのままドライで行われるのか。それともスパウエザーとなるのか。日曜日のスパのファンはぬかるんだ地面とともに、空模様も気にしながら、サーキットを足早に歩いている。

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