2013 SUPER FORMULA P.MU/CERUMO・INGING
Race Report

特別戦 富士スピードウェイ

◆ 11月24日(日) 決勝
#38 平手 晃平 9位 / #39 国本 雄資 優勝

 富士スピードウェイで開催された「JAF Grand Prix FUJI SPRINT CUP」で、ポールポジションからスタートしたP.MU/CERUMO・INGINGの国本雄資が一度も首位を奪われることなく完璧なレース展開でポール・トゥ・ウィンを達成した。

 スーパーフォーミュラとSUPER GTを同時開催するというこの大会はスケジュールがあわただしく、通常のレースであれば決勝日にもフリー走行のセッションが組まれるが、今回は決勝日最初のセッションがレースになった。22周のスプリントレースで給油の必要も、タイヤ交換の義務付けもなく、スタートから最後まで、ドライバーの頑張りだけで勝負が決まることになる。

 決勝レースは12時45分にスタート。ポールポジションの国本は、今シーズンなかなか決められずにいたスタートを鮮やかにこなすとトップを守ったまま1コーナーへ。対する平手は、3番グリッドから珍しくポジションダウン。4番手でオープニングラップを終えた。平手はレース序盤はペースアップができず、苦しい展開となり、2周目には7位に後退。1コーナーで他車のオーバーテイクを防ぎきれずにいた。しかし、周回を重ねるうちに徐々にペースアップ。レースも折り返し地点を過ぎたあたりからは、トップを走る国本とそん色のないラップタイムを刻み、前を追いかけた。順位の挽回はかなわず9位でチェッカーを受けたが、最後まで前方を走るマシンとの差を詰め、あきらめない走りを披露した。

 抜群のスタートを決めトップを快走する国本は、ファステストラップこそ他車に奪われたものの、終始ハイペースで周回を重ねた。序盤に築いた後続とのマージンをコントロールしながらレースを進め、中盤からはその差をじわじわと広げていった。ラップタイムも安定して、まさに「完璧なレース展開」を見せた国本は、スーパーフォーミュラでは自身初となるトップチェッカーを受け、チームにもシーズン初優勝をもたらした。

ドライバー/#38 平手 晃平
2013年特別戦 決勝「決勝レースでは、クルマのフィーリングがいつものようになりませんでした。グリッドへの試走の時点でリヤがきつそうだと感じたのでセッティングの調整もしたのですが、それでもいつもの状態までは戻りませんでした。これだけ寒いコンディションであまり走ったこともなかったですし、タイヤの内圧調整なども上手くいかなかったのかもしれません。レース中盤ぐらいの、隊列がばらけてからはペースも上がってきて、上位グループとあまり遜色のないタイムで走れましたが、そこに至るまでが厳しかったですね。今年の締めくくりとしてはあまり良くないレースになってしまい残念ですが、チームとしては国本選手が勝って良かったです」

ドライバー/#39 国本 雄資
「ようやく優勝することができて嬉しいですし、ホッとしてもいます。今年いいクルマを用意してくれたチームにも優勝をプレゼントすることができました。いつもスタートが良くなかったのですが、今回はすごくうまくいきました。ポールポジションから出ていくということに関しても、意外と緊張せずにスタートできました。それに、スタート直後に後ろでバトルをしてくれたおかげもあって序盤からリードを築くことができたのも良かったです。(2位の)デュバル選手のペースも良かったのですが、このクルマは抜きづらいし、ミスさえしなければ大丈夫と言い聞かせて、自分の走りに集中しようと意識しました。最後まで気の抜けないレースでしたが、満足できるレースができて本当に嬉しいです」

監督/立川 祐路
「ここまでチームを応援してくれた皆さんと、チームスタッフの頑張りに感謝します。シリーズ戦ではありませんが、国本の初優勝という形でシーズンを終えることができ、来年や今後につながるレースができたと思います。シーズン中はスタートが良くなかったことが課題だったのですが、それも上手くこなし、完璧なレースでした。平手に関してはスタートが上手くいかず、混乱のなか序盤にペースが上げられず後方に沈んでしまいましたが、途中からのペースが良かっただけに残念です。しかし、2台ともにシーズンが進むにつれて良くなってきた、チームとしても力がついてきたのは一人一人の頑張りが実を結んできたのだと思います。この結果をもとに、来年に向けてもっとみんなで頑張っていきたいと思います。応援ありがとうございました」

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