ウイリアムズの副代表、クレア・ウイリアムズは、大手自動車メーカーとのパートナーシップを現代のF1チームが機能させることは「非常に難しい」と考えている。

 今年参戦したチームの中で5番目の予算規模を持つ名門ウイリアムズ。2015年も2年連続でコンストラクターズ選手権3位を獲得し、プライベートチームながらワークスのメルセデスAMGとフェラーリに次ぐポジションにつけた。

 彼らは以前、ドイツの自動車メーカー、BMWとワークス関係を築いていたが数年でその関係は悪化。ウイリアムズがBMWエンジンのパワー不足を批判すると、BMW側もウイリアムズのシャシーを非難するという負のスパイラルに陥り、2005年を最後にパートナーシップを解消。以来チームは、プライベーターとして苦しい戦いを強いられ、チームはしばらく低迷することとなった。

 しかし、2014年からメルセデスと長期的なエンジン契約を結ぶと、マルティーニというタイトルスポンサーも獲得。テクニカルチーフに据えたパット・シモンズがキーパーソンとして力を発揮するなど、チームの方向性は明らかに変わった。

「我々が持つ自主性はとても重要なもので、高く評価しています」とクレアは語っている。
「もちろん、財政的にメーカーの支援を受けることが重要だということは誰も否定できません」
「ただし、我々がお互いの長所や短所、それぞれの役割を理解し合い、敬意を持って良い関係を築かない限り、特に我々のようなチームの文化においてそれを機能させることはとても難しいのです」

「私は、メーカーが我々と組みたいという意見を持ったとして、それに理解を示さないわけではありませんが、今のチームとしての組織を気に入っています」
「仮にその言葉が適切で、両方にとっていい形に機能するのであれば、お互いにとってもう一歩進んだ領域に進むことができるでしょう」

「しかし、今の私たちは純粋なカスタマーチームではありますが、メルセデスとは素晴らしい関係を築いています」
「彼らとは長期の関係ですし、このパートナーシップをさらに深めるために一生懸命に取り組んでいます。今はそれがうまく機能しているので、非常に満足しています」

 ウイリアムズは、たとえメーカーによる財政的なバックアップがなくても、タイトル獲得にチャレンジできると強く信じている。

「一部の人々は我々が決して勝てるとは思っていませんが、シルバーストーンで起きたことを見返すべきです」とクレア。
「我々は彼ら(メルセデス)を追い抜き、20周近くリードしました。ポジションを守れなかったのは、私たちのクルマが十分に強くなかったからで、決してパワーユニットのせいではありません」

「私たちはシャシーにおいてもっと良い仕事をしなければなりません」
「勝利のために戦うことができると考えていますし、私たちはチャンピオンシップにおいてメルセデスと戦うことは可能です」
「パドックが言うほど、エンジンがすべてではありません。彼らに戦いを挑むことができると、私は100パーセント信じています」

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