2003年の韓国フォーミュラ王者である阪口良平が、久々の韓国レース出場を果たしてから約1か月。CJスーパーレースチャンピオンシップの第3戦に、前回に引き続き2クラスに出場。そのひとつスーパー3800クラスでは、所属チーム今季初となるポールポジションを獲得した。
6月11〜12日にテベックサーキットで開催されたシリーズ第3戦に、再びINDIGOレーシングから阪口は、スーパー2000クラスとスーパー3800クラスにダブルエントリーすることとなった。まずはスーパー2000クラス。強烈なハンドルの重さなど、いくつか前回見られた車両の不具合を事前にメカニックが改善してくれたこともあり、フィーリングは上々。
予選ではオーバーステア気味ではあったものの、前回の成績に応じたウエイトハンデ“40kg”を積んでもタイムダウンはなく、アタックは順調に進んでいった。しかし、トップにはコンマ2秒及ばず、ポールポジションは獲得ならず。2番手から決勝レースに挑むこととなった。
続いて行われたのは、スーパー3800クラスの予選。実は急きょ出場が決まり、直前まで他のドライバーが乗る予定だったため、突貫でセッティングが改められることとなった。限りなく決め撃ちに近い状態だったにもかかわらず、阪口はワンアタックを決めてポールポジションを獲得。チームにとっては、これが今季初のポール、「チャンスを与えてくれた、監督やチームの期待に応えることができました」と阪口は笑顔を見せた。
2番手とポール。2レースともにフロントローからのスタートながら、問題は天候。予選が行われた土曜には晴天だったのに、日曜日は一転して大雨になっていたのだ。スーパー2000クラスの決勝ではスタートから2コーナーにかけ、ポールシッターと激しい戦陣争いを繰り広げた後、若干の接触もあったことから、一歩退いて様子を見ることに。
ところが、しばらくするとミッションに異変を感じ、やがて3速を失ってしまう。そのため、ペースを上げられなくなるも、何とか5位でゴール。「2速と4速だけで完走できたのは、逆にラッキーだったかも」と、レース後に阪口は胸をなで下ろした。
続いて臨むスーパー3800クラスの決勝は、雨がより強くなって強風まで吹き、まるで台風のような状況になっていた。ローリングスタートでレースは口火を切られ、2番手の車両にリヤを軽くヒットされるが、しっかり態勢を保って徐々に引き離しにかかる。その後、クラッシュが相次いだことでセーフティカーが入ってマージンを失うも、バトル再開後も再びリードを広げ続けた。
しかし、好事魔多し。最終コーナーの立ち上がりにできていた川に阪口は気づかず、痛恨のコースアウト! ストレートで2台の先行を許してしまう。その後、再びSCがコースインし、規定周回の70%を超えたところで1台がまたクラッシュ。即座に赤旗が出されて、レースは終了となった。「すごい雨だったので、危険だったから赤旗終了仕方ないし、いい判断だったと思います。自分自身、ひさびさのポールだったし、決勝中のファステストラップも記録できたから、あとは優勝のみですね!」と、阪口は3位という結果を前向きに受け止めていた。
なお、スーパー3800クラスに出場した韓流スターのリュ・シウォンは、予選10番手からスタートし、9位でフィニッシュ。シリーズ第4戦は8月8〜9日に、同じテベックサーキットで開催される。