相次ぐ日本企業のF1からの撤退に関し、ブラウンGPのチームプリンシパル、ロス・ブラウンは、F1はプライベーターの時代とマニュファクチャラーの時代を繰り返してきており、いつか経済状況が好転すれば日本企業が再びF1に戻ってくる時が来るだろうと述べた。
この1年の間にホンダとトヨタがF1から撤退、ブリヂストンも2010年末での撤退を発表した。ホンダからチームを引き継ぎ、今年見事にダブルタイトル獲得を成し遂げたブラウンは、日本企業は状況が変わってF1参戦において価値が見いだせるようになれば再び戻ってくるだろうと予想している。
「彼らは現在直面している困難な状況に対応する必要に迫られ、これがその対応策であると決定した」とブラウンはロイターに対してコメントした。
「しかし彼ら、特にホンダとブリヂストンはF1において長い歴史を持っている。望みを持とうではないか」
「時間はある程度かかるだろう。数年はかかるだろうね。だがホンダは2度か3度、F1に参戦している。マニュファクチャラーは自分たちにとってF1がどれだけの価値があるのかを考える。残念ながら、感情を差し挟むことはない。だから、実行可能である場合には参戦するし、そうでない場合には参戦しない」
ホンダ、トヨタに加えてBMWも撤退し、F1に残った自動車メーカーはフェラーリ、メルセデス、ルノーの3社のみとなってしまった。しかしブラウンは、これまでもF1はプライベーターの時代とマニュファクチャラーの時代を繰り返してきたと語った。
「F1は大きなスポーツであり、(マニュファクチャラーが関与する時代は)再びめぐってくる」とブラウンは言う。
「しかし幸いにも、プライベーターからの関心が多数寄せられているので、彼らがF1を支え、数年にわたってすばらしい時代を築くだろう。私はF1の世界に入って30年以上になるが、完全なプライベーターの時代から、多数の大手マニュファクチャラーの時代になり、再びプライベーターの時代になるといった流れをこれまで見てきた。その時の状況によって繰り返されるのだ」
「常に中心となるグループは存在してきた。フェラーリは常に参戦しており、メルセデスも長い参戦の歴史を持ち、時に訪れる困難な時期を乗り越えてきている。日々検討を行っているマニュファクチャラーもいると思う。残念ながら(マニュファクチャラーは)今は去りつつあるが、その代わりに多数のプライベートチームがグリッドを埋めるだろう」
