マクラーレンのチームプリンシパル、マーティン・ウィットマーシュは、オーストラリアGPでルイス・ハミルトンにドライタイヤ2回目の交換を行った戦略は結果的に彼に不利に働いたが、あれはチーム全体の判断であり、あの時点では正しい決断だったと述べた。

 ジェンソン・バトンは優勝を獲得したものの、ハミルトンは予選からつまづき、決勝では果敢にオーバーテイクを繰り返して順調に順位を上げていたが、自分より上位を走るドライバーたちが1セットのドライタイヤで走りきったのに対し、ハミルトンはチームの指示で2回ストップを行い、そのために結局6位にとどまった。これに関してハミルトンはレース中から無線で怒りを表し、レース後には、間違った戦略のせいで順位を落としたとコメントした。

「率直に言って、ルイスにとってエキサイティングな、しかし残念な一日になった」とウィットマーシュ。
「彼のレースはジェンソンとは対照的なものになったが、それでも彼は素晴らしいレースをした。11番手からスタートし、気概や情熱、そして勇気を見せてくれた。そういうものを持ち合わせているからこそ、彼は世界で最もエキサイティングなドライバーのひとりになったのだ。彼はその大胆でスリリングなオーバーテイクアクションで世界中の何百万人もの人々を楽しませた」

「我々はチーム全体の判断としてタイヤを交換することを決め、結果的にそれが彼の不利に働いた。あの時彼は(ロバート・)クビカの後ろで時間をロスし、左リヤタイヤにグレイニングができているのがわかった。同じ時期に(ミハエル・)シューマッハーがピットインし、いいパフォーマンスを見せていたし、(マーク・)ウエーバーもピットインして同じようにいいパフォーマンスを発揮していた。オプションタイヤは最後までもたないだろうと考えられたし、ピットインしたドライバーたちは1周あたり1秒速かった。だからあの時点で我々は正しいと思った決断をしたのだ。私自身もあれは正しい判断だったと思っていた」
「後から考えれば、レースのその後の展開からして、ルイスのタイヤに関して別の戦略をとっていれば、もっといい結果が出せたのかもしれない。フェラーリはピットインしなかった。もしルイスがコースにとどまって、彼のタイヤが最後までもっていたら、今日は2位になれたかもしれない。彼はクビカを抜けただろう。1-2を飾れたかもしれないのだ。もちろんうまくやれなかったときは失望するが、それほど大きく失望しているわけではない。(ジェンソンの)優勝に喜んでいるし、ルイスの不屈の精神とエキサイティングな才能にはとても勇気づけられた」

 また、ウィットマーシュは、ハミルトンがレース中に無線で「僕をピットインさせたのは誰の判断なの? 最悪の判断だよね!」と文句を言っていた件について、「あの手の会話は普通は(公にすることなく)、レースの後に行うものだが、ハミルトンは情熱的な男だし、勝利を求める気持ちが強く、無線で自分の気持ちを表現するのを好むのだ」と述べている。

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