バーニー・エクレストンは、ピレリタイヤの影響で、今年のF1で優勝を獲得するにはドライバーたちは頭を使って走る必要があると語った。
今年のピレリタイヤはデグラデーションが高く、ドライバーたちにはタイヤをうまく持たせる走りが求められ、タイヤにやさしいマシンが有利となっている。
レッドブルのオーナー、ディートリッヒ・マテシッツは、今のF1はもはやレースではなくタイヤ管理の競争だと発言、強い不満を表している。
しかしエクレストンは、グランプリをエキサイティングにするために自分がピレリに対してそういうタイヤを作るよう頼んだと述べ、ドライバーたちは頭を使ってレースを戦わなければならないと語った。
「私はピレリに対し、レースの50パーセントの距離まで持たないタイヤを作るよう頼んだ。彼らはそのとおりのことをしたのだ」
「ニキ(・ラウダ)の現役時代、彼はタイヤではなくギヤボックスとブレーキを労わって走ることに最も気をつかっていた」
「その後、そういう時代は終わり、ドライバーたちは何も考えなくてよくなった」
「今、彼らは頭を使い、どうやればレースに勝てるかを考えなければならなくなっている」
スペインGPでは4回ピットストップが主流となったが、現在メルセデスのノン・エグゼクティブ・チェアマンを務めるラウダは、3回ストップが限度だとの考えを示している。
「元ドライバーとして言うと、3回ストップが限界だと思う」とラウダ。
「4回交換が必要になり、タイヤが4周しか持たないというのは、間違った方向性だ」
ピレリはカナダGPでタイヤを変更する予定だが、FIAは、これは何度か起きたデラミネーションのトラブルを防ぐためのものであり、ピットストップの回数を少なくするためのものではないと明言している。