英AUTOSPORTが2015年中国GPを戦った全ドライバーを10点満点で評価、満点がポール・トゥ・フィニッシュを飾ったルイス・ハミルトンに与えられた。
英AUTOSPORTのF1担当編集者ベン・アンダーソンは、2015年第3戦を振り返り、20人のドライバーに評価点を与えた。
中国GPでハミルトンは今季3回目のポールポジションから2勝目を挙げた。
「中国でハミルトンはようやくクリーンな週末を送り、プラクティスすべてでトップタイムを記録した」とアンダーソン。
「予選Q3ではニコ・ロズベルグに危うくポールを奪われるところだったが、決勝ではタイヤをセーブしペースをコントロールして走り、F1での35勝目をつかんだ」
9点が与えられたのはフェラーリのセバスチャン・ベッテル、ウイリアムズのフェリペ・マッサ、トロロッソのマックス・フェルスタッペンだった。
ベッテルは3番グリッドからメルセデス2台に続く3位でフィニッシュした。
「ベッテルはフェラーリに可能な最大の結果を出した。金曜にはあまりいい状態ではなかったが、土曜には調子を上げ、3位を獲得した」
「レース序盤はロズベルグにプレッシャーをかけることができたが、終盤に履いたミディアムタイヤで苦労し、後ろを走るキミ・ライコネンに脅かされた。セーフティカー出動に救われ、3位でフィニッシュした」
マッサは4番グリッドからスタートし5位を獲得した。
「金曜にリヤウイングがストールしてクラッシュし、マッサはFW37の新しいフロントウイングを壊してしまった。しかし土曜には自身いわく『完璧なラップ』で予選4番手を手に入れた」
「決勝スタート直後の1コーナーでライコネンとバルテリ・ボッタスに前に出られてしまったが、すぐにボッタスからポジションを取り返し、最後までその座を守り切った。5位はウイリアムズのマシンで可能なベストの結果だった」
フェルスタッペンは13番グリッドからスタート、途中8位を走ったが、トラブルのためストップ、17位完走扱いという結果に終わった。
「この週末はマシンを快適に感じてはいなかったが、フリープラクティスでミディアムタイヤで走ったロングランはすさまじく強力に見えた。予選ではミスさえなければあとひとつ上のポジションを取れただろう」
「決勝では見事な走りをして、ザウバー勢相手のバトルでおそるべきレイトブレーキングを見せ、8位を走っていた。しかし残り3周のところで残酷にもエンジンが止まり、レースを終えることになった」
マクラーレンのフェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンにはともに7点の評価が与えられた。
アロンソは18番グリッドからスタートし、12位で今季初完走を果たした。
「アロンソは上海で過去に非常にいい成績を残している。前戦マレーシアでトラブルによりリタイアした後、中国に向けてエンジンの信頼性向上のために改善が図られたことも彼にとっていい材料ではあったが、FP3で再びトラブルが発生した。それでも予選と決勝では向上が見られた」
「予選ではバトンに僅差(0.004秒差)で届かなかったが、決勝ではスタートで前に出て、バトンとは別の戦略で走った後、トラブルに巻き込まれることなくマクラーレン・ホンダでの初完走を果たした」
バトンは17番グリッドからスタート、14位という結果だった。
「フリープラクティスでチームメイトより好調に見えたが、彼の方が信頼性のトラブルが少なかったというのもある。予選でバトンのマシンには新しい仕様のフロアが装着されたものの、シャシーバランスに影響があったことでそれによる効果は見られなかった」
「レース序盤にはアロンソほどの速さはなかった。しかし終盤にパストール・マルドナドと見事なバトルを見せた。ロータスに不必要な接触をしたとしてペナルティを受けた結果、決勝順位をひとつ降格された」
英AUTOSPORTによる2015年第3戦中国GPでの各ドライバーの点数は以下のとおり(10点満点)。
■メルセデス
ルイス・ハミルトン:10点
ニコ・ロズベルグ:7点
■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド:6点
ダニール・クビアト:6点
■ウイリアムズ
フェリペ・マッサ:9点
バルテリ・ボッタス:7点
■フェラーリ
セバスチャン・ベッテル:9点
キミ・ライコネン:8点
■マクラーレン
フェルナンド・アロンソ:7点
ジェンソン・バトン:7点
■フォース・インディア
ニコ・ヒュルケンベルグ:7点
セルジオ・ペレス:8点
■トロロッソ
マックス・フェルスタッペン:9点
カルロス・サインツJr.:6点
■ロータス
ロマン・グロージャン:8点
パストール・マルドナド:7点
■マノー・マルシャ
ウィル・スティーブンス:7点
ロベルト・メリ:5点
■ザウバー
フェリペ・ナッセ:7点
マーカス・エリクソン:7点