英AUTOSPORTが、2週連続で行われた日本GPとロシアGPに関し、22人のドライバーを10点満点で評価した。
英AUTOSPORTのF1担当編集者エド・ストローは、2014年F1第15戦日本GPに関してはルイス・ハミルトンとジェンソン・バトンに9点、第16戦ロシアGPに関してはハミルトン、ケビン・マグヌッセン、セルジオ・ペレスに9点の最高評価を与えた。
ハミルトンは、日本GPで2番グリッドから優勝を獲得した。
「ドライコンディションでは(ニコ・)ロズベルグより少し苦労したが、ウエットではハミルトンの方が優れていた」とストロー。
「ハイライトはターン1での大胆なオーバーテイクだ。それによって彼は首位をつかんだ。しかし決勝中、2回コースオフしたこと、土曜朝にクラッシュしたことによって満点には至らなかった」
バトンは日本GPで8番グリッドからスタートし、5位でフィニッシュした。
「マグヌッセンより後ろのグリッドになったことには驚いたが、決勝での素晴らしいパフォーマンスで彼の実力を人々に改めて示した」
ハミルトンはロシアGPでポール・トゥ・フィニッシュを成し遂げ、メルセデスのコンストラクターズタイトル獲得決定に貢献した。
「(バルテリ・)ボッタスが予選最後にポールをつかみかけた瞬間を除けば、週末を通してハミルトンの勝利に疑問を感じさせる要素はなかった」
「(決勝で)ロズベルグが後退すると、ハミルトンはレースを楽にコントロールして制した」
マグヌッセンはロシアで予選6番手タイムを記録したものの、ギヤボックス交換のペナルティで11番グリッドからスタート、5位を獲得した。
「予選Q2で燃料流量計に問題が発生し、それがQ3で悪化していたことを考えれば、本来ならマグヌッセンはバトンより少し速かったと言える」
「決勝では1周目のチャンスに賭け、5位に上がった。燃費の問題を抱えていたことを考えると見事な仕事をしたといえるだろう」
ロシアGPでペレスは12番グリッドからスタートし、10位でフィニッシュした。
「予選では(ニコ・)ヒュルケンベルグにわずかに届かなかったものの、決勝では素晴らしい走りを見せ、自分より速いウイリアムズの(フェリペ・)マッサを押さえて1ポイントをつかんだ」
「燃費が非常に厳しい状況でそれを成し遂げたことを考えると、彼の走りは称賛に値する」
ケータハムの小林可夢偉への採点は、日本、ロシア共に5点にとどまっている。
19番グリッドからスタートし19位という結果だった日本GPに関しては「地味な週末だった」とのコメントがなされた。
19番グリッドからスタートし、リタイアすることになったロシアGPについては、可夢偉のマシンはチームメイトのマーカス・エリクソンのマシンより劣っており、可夢偉にはなすすべがなかったとの概評がなされた。
「ロシアGPは彼にとって時間の浪費だった」
「金曜フリー走行1回目は(ロベルト・)メリが担当し、可夢偉は走れず。彼のマシンにはチームメイトのマシンほどの速さはなく苦戦し、結局ブレーキのオーバーヒートでリタイアした」
「いい結果を出せる望みはなかった」
日本GP決勝でクラッシュし、重傷を負ったジュール・ビアンキに関しては、出場した日本GPに関しても採点対象外とされた。ただ、「ひどい形でレースを終えるまでは、ビアンキはいつもどおり高い水準のパフォーマンスを発揮していた」と記されている。
英AUTOSPORTによる2014年第15戦日本GPおよび第16戦ロシアGPでの各ドライバーの点数は以下のとおり(10点満点)。
■レッドブル・レーシング
セバスチャン・ベッテル:日本=8点、ロシア=6点
ダニエル・リカルド:日本=7点、ロシア=7点
■メルセデス
ルイス・ハミルトン:日本=9点、ロシア=9点
ニコ・ロズベルグ:日本=8点、ロシア=7点
■フェラーリ
フェルナンド・アロンソ:日本=8点、ロシア=8点
キミ・ライコネン:日本=4点、ロシア=6点
■ロータス
ロマン・グロージャン:日本=7点、ロシア=6点
パストール・マルドナド:日本=5点、ロシア=6点
■マクラーレン
ジェンソン・バトン:日本=9点、ロシア=8点
ケビン・マグヌッセン:日本=7点、ロシア=9点
■フォース・インディア
ニコ・ヒュルケンベルグ:日本=8点、ロシア=8点
セルジオ・ペレス:日本=8点、ロシア=9点
■ザウバー
エイドリアン・スーティル:日本=4点、ロシア=6点
エステバン・グティエレス:日本=6点、ロシア=8点
■トロロッソ
ジャン-エリック・ベルニュ:日本=8点、ロシア=7点
ダニール・クビアト:日本=7点、ロシア=6点
■ウイリアムズ
フェリペ・マッサ:日本=7点、ロシア=6点
バルテリ・ボッタス:日本=8点、ロシア=8点
■マルシャ
ジュール・ビアンキ:日本=-、ロシア=-
マックス・チルトン:日本=6点、ロシア=7点
■ケータハム
小林可夢偉:日本=5点、ロシア=5点
マーカス・エリクソン:日本=8点、ロシア=7点