引退を今季末に早めるのではないかとのうわさが浮上しているミハエル・シューマッハーだが、メルセデスGPは彼に対する強い信頼を示した。
トルコGPではチームメイトのニコ・ロズベルグが予選3位、決勝5位といいパフォーマンスを見せたのに対し、シューマッハーは予選で8位に入ったものの、序盤にビタリー・ペトロフと接触して後退、結局12位フィニッシュにとどまった。レース直後、シューマッハーが「大きな楽しみを感じない」と発言したことから、契約を1年残して今季末で引退するのではとの推測が再び浮上しているが、メルセデスは、シューマッハーへのサポートを誓い、彼はいずれいい結果を出せると断言した。
メルセデス・ベンツ・モータースポーツのボス、ノルベルト・ハウグは10日、次のようにコメントした。
「成功を収められずにいると批判を受けるのはよくあることだ。ミハエル・シューマッハーのように7度の世界チャンピオンが成功できないと、批判が激しく注がれる」
「理由は理解できる。人々はミハエルとメルセデスに非常に高いレベルのパフォーマンスを期待しているのだ。それは我々の目標でもある」
「トルコのプラクティスとレースでのミハエルのラップタイムを分析すると、彼のペースがよかったことが分かる。2周目の接触、そしてフロントウイングの変更によるタイムロスがなければ、彼は6位か7位を獲得できるだけの速さがあった」
「速さがあるというのは希望的観測ではなく事実だ。それだけのポテンシャルがあれば、結果は自然とついてくるはずだ」
ハウグは、シューマッハーがトルコGPの後、レースにあまり楽しみを見出せないと語ったのも理解できると述べ、一方でチームは次第にパフォーマンスを向上させてきていると自信を見せた。
「ミハエルが日曜にあまり楽しくなかったというのは理解できる。クラッシュがなければもっとうまくいっただけに、必死に戦って12位というのではね。だが彼はバルセロナでは楽しめると思う」
「我々は18カ月前に新たな形でスタートし、非常に厳しい環境の中で戦っている。成功を収めた他のチームがすべてそうであったように、我々も学習し前進するための時間が必要だ。このプロセスは正しい方向に進んでいる」