マクラーレンのチームプリンシパル、マーティン・ウィットマーシュは、ルイス・ハミルトンはメルセデスと2013年以降の契約を結んだ後、時々この移籍を後悔する気持ちになっているはずだと考えている。
ハミルトンは幼いころからサポートを受けてきたマクラーレンを今季末で離れ、来年ミハエル・シューマッハーの代わりにメルセデスに加入することを決めた。
メルセデスは今季優勝は1回のみで、現在ランキング5位。3位のマクラーレンとは182点離れている。
ハミルトン自身は、来年は優勝するのは無理だろうが、メルセデスをトップに押し上げるために長期的に取り組んでいくと述べている。
しかしウィットマーシュは、formula1.comのインタビューにおいて、ハミルトンは契約を結んだ後、自分の決断に疑いを抱いているだろうと述べている。
ハミルトンは自分の決断を後悔していると思うかと聞かれ、ウィットマーシュは「時々そういう気持ちになっていると思う」と答えた。
「決断を下したら、もう決断は下されたのだから前を向こう、と考えるしかない」
「自分の決定を正当化しなければならない。彼は『彼らの方が高い金額を提示したんだ』などとは言わないだろうし、自分はひどい間違いをしたとも言わないだろう」
「彼が今になってひどい誤りを犯したと思っており、来年もそう思うことを願っている」
「彼自身が決めたのであり、彼はその決断を背負っていかなければならない」
ウィットマーシュは、ハミルトンはシンガポールGPでリタイアして落胆している時に間違った決断を下したのではないかと述べている。シンガポールでハミルトンはポールポジションからレースをリードしていたが、ギヤボックストラブルでリタイアを喫した。このリタイアによって彼はタイトル争いからも大きく後れをとることになった。マクラーレンは今季トラブルが多く、ハミルトンは多くのポイントを失ってきた。
ハミルトンが移籍を決めた理由は何だと思うかと聞かれたウィットマーシュは「はっきり言って、私は知らない」と答えた。
「いろいろな要素があるのだと想像するが、人には巣から逃れたいと考える時期が訪れるものであり、それが大きな要素なのだと思っている」
「シンガポール直後に彼から話をされたが、シンガポール後の月曜か火曜までは気持ちを決めていなかったのは確かだと思う」
「悲惨なレースの直後に決断するといいことはない」
「彼の決断を尊重するが、我々のもとに残った方がよかったと思う。我々は最強のチームなのだ。来年は彼を倒すつもりだ」