A1GPのチャンピオン経験者、ニール・ジャニは、フォース・インディアによるF1若手ドライバーテストのメンバーから漏れた後、今のF1では資金を持ち込まないとシートを得られないと嘆いた。
ジャニはマクラーレンのシミュレーターでのトライアウトを受け、好結果を出したという。
「とてもうまくいった。テストセッションを2回して、とてもいいタイムを出した。ひとつのセッションでは僕が最速だったし、もうひとつのセッションでは2位だった」
ジャニは12月にヘレスで行われる若手ドライバーテストでフォース・インディアVJM02を走らせるものと見られていたが、チームは、DTMでメルセデスを走らせているポール・ディ・レスタと、インディライツのチャンピオン、J.R.ヒルデブランドの起用を発表した。ジャニは、自分は常に資金不足のために苦しんできたと述べている。
2010年にはチーム数が増えるため、新人ドライバーたちのチャンスは拡大すると思うかとの質問に対し、ジャニは、「金を持っているドライバーたちにとってはイエスだね」と答えている。
「僕にはどうしてもそういう資金を用意できない。F1シートを獲得するには600万から1,500万ユーロは必要だと言われている。今の不況の影響でね」
「F1には多額の金が必要になる。5、6年前に比べてスポンサーもいない。だからドライバーはより一層経済的な貢献を求められるんだ。誰もがF1とはどういうものか分かっている。3、4チームを除くすべてのチームが、(ドライバーチョイスにおける)一番の判断材料は金なんだ」
ジャニは2003年にはザウバー、2006年にはスクーデリア・トロロッソのテストドライバーを務め、A1GPの2007/08シーズンにはチーム・スイスをチャンピオンに導いた。その他にもGP2やチャンプカーに参戦した経験を持つ。
カドバック・ザウバーとの契約のウワサもあるが、ジャニはそれを否定し、今はル・マン・シリーズに目を向けていると述べた。