2014年にF1レギュレーションが大きく変わることで、2009年のようにチーム間の序列ががらっと変わるのではないかと予想する者もいるが、トロロッソのチームプリンシパル、フランツ・トストはそれに関して否定的な見方を示した。
2014年F1には新たに1.6リッターV6ターボエンジンおよびエネルギー回生システム (ERS)が導入される。
2008年から2009年に空力規則が大幅に変わった際には、チームの序列は大きく変化した。それまでの2年間にタイトル争いを繰り広げたマクラーレンとフェラーリは低迷、2008年ランキング9位だったホンダの後身、ブラウンチームがトップに立ち、当時中位チームだったレッドブルがブラウンを追う形になった。
2008年のコンストラクターズ選手権トップ5
1. フェラーリ 172
2. マクラーレン 151
3. BMW 135
4. ルノー 80
5. トヨタ 56
2009年のコンストラクターズ選手権トップ5
1. ブラウン 172
2. レッドブル 153.5
3. マクラーレン 71
4. フェラーリ 70
5. トヨタ 59.5
2014年の規則変更は2009年のそれよりさらに大規模なものだが、トストは力関係がリセットされることはないと予想する。2009年に起きた変動は、ブラウンが規則の抜け穴を利用する形で導入したダブルディフューザーの影響が大きいからだと、彼は述べている。
「同じようなことが起こるとは思わない」とトスト。
「あの時は特殊な状況だった。ブラウンはダブルディフューザーによってタイトルを獲得したのだ」
「2014年にどこかのチームがそのような驚くべきソリューションを見つけ出すとは思わない」
V6ターボと、より強力なエネルギー回生システムの導入は、潤沢な予算を持つチームに有利に働くと、トストは考えている。
「トップチームが上位に位置することになるだろう」とトストは言う。
「レギュレーション変更によって大きなチャンスが訪れるとは思わない。彼らは財政的なリソースもマンパワーも十分に持っており、それによって、新車に導入しなければならない、いかなる変更に対しても柔軟に対処できる」
「より大きな資金を持ち、より大きなリソースを持つ者が、より大きな成功を収めるのだ」