非常にエキサイティングなマレーシアGP
ピレリタイヤが重要な役割を果たす

クアラルンプール、2011年4月10日

開幕戦に続いて第2戦もレッドブルのチャンピオン、セバスチャン・ベッテルがポールポジションから勝利を収めました。マレーシアGPの決勝ではタイヤ戦略が非常に重要でした。厳しいコンディションの下で最も上手くタイヤをいたわることのできたドライバーが、上位にランクインしたのです。開幕戦オーストラリアGPと同じく、マクラーレンが2位、ロータス・ルノーが3位に入りましたが、今回の表彰台に上ったのはジェンソン・バトンとニック・ハイドフェルドの2人でした。ハイドフェルドは6カ月前までピレリのテストドライバーを務めていた人物です。

決勝のスタートを迎えた時点で、気温は29度、路面温度は35度。スタート前にバトンは「タイヤのおかげで非常にエキサイティングなレースになるだろう」と予想していました。

バトンはそれが正しかったことを証明しました。ピレリタイヤは最初から最後まで数々のバトルとオーバーテイクを演出したのです。誰が表彰台に上るのかは最後の最後まで分かりませんでした。ベッテルはわずか3秒差で勝利を収め、3位のハイドフェルドは4位のマーク・ウェーバーを抑え込んで最後まで接戦を演じました。

上位3名はいずれも似たような3回ストップ作戦を選びました。いずれも第2スティントまでをソフト・タイヤで走り、最終スティントはハード・タイヤでした。そのうち最も効率よくタイヤを使ったのはバトンで、38周目にピットインをしてからレースの最後56周目まで走り切りました。

ハイドフェルドもタイヤマネージメントの上手さを見せつけました。4回ストップ作戦のウェーバーを抑え込みながら、ハード・タイヤで18周に渡って走ったのです。その結果、ハイドフェルドは2009年のマレーシアGP以来となる表彰台に上がりました。

たった2回のピットストップ作戦で上位入賞を果たしたのはザウバーの小林可夢偉で、36周目にピットインしてからハード・タイヤを20周も保たせました。そして8位でフィニッシュし、今シーズン初のポイントを獲得しています(レース後の審議でフェルナンド・アロンソとルイス・ハミルトンに20秒加算のペナルティが科されたため、7位に繰り上がりました)。

全ドライバーがソフト・タイヤでレースをスタートしました。途中で時折、雨粒が落ちてきた場面もあったものの、路面コンディションはドライのままでレースは進み、ピレリのPZeroタイヤのパフォーマンスが遺憾なく発揮されました。

接戦となった最終結果だけでなく、様々なオーバーテイクが見られたことによって決勝レースは印象深いものになりました。17周目のアロンソとバトン、27周目のベッテルとフェリペ・マッサ、45周目のハミルトンとアロンソなど、素晴らしいバトルが数多く見られました。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「オーストラリアGPが良いレースだと思っていたら、マレーシアGPはまたさらに素晴らしいものになりました! そして天候がもってくれたおかげで、雨に影響されることなくタイヤの性能を確認することができました」

「今日のマレーシアGPは戦略による戦いになりました。まさにスタートからフィニッシュまで、正しいタイミングに正しいタイヤを選ぶことがカギになったのです。その決断を下したら、あとはいかにタイヤをいたわるかでした。このような非常に過酷なコンディションの中で各自が選んだ戦略を成功させるためには、それが非常に重要だったのです。今日の表彰台に上った3人のドライバーは、その点においていずれも素晴らしい才能を発揮してくれました。そして最終ラップに至るまで、タイヤが数々のバトルを生み出す重要な役割を担ったのです。特にニック・ハイドフェルドには賞賛を贈りたいと思います。昨年の8月、我々がF1用タイヤのテストを始めた時の最初のテストドライバーでしたから」

「このような息をのむ展開のレースを終えても、息をついている暇はありません。また新たな挑戦となる中国GPに向けて出発しなければなりません。中国でもまたスリリングなレースがお見せできればと思っています」

来週、上海で行なわれる中国GPにも再びハードとソフトのPZeroタイヤが供給されます。

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