TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)レポート 【7月27日号】
SUPER GT第5戦SUGOで平手晃平が2位!初表彰台獲得
F1ハンガリーGPで中嶋一貴は好走を見せたが惜しくも9位
F1世界選手権
F1第10戦ハンガリーGPが7月24日(金)から26日(日)にかけてハンガリーのハンガロリンクで開催された。今季のF1にはTDPドライバーの中嶋一貴(AT&Tウィリアムズ)が参戦。昨年中嶋は、同コースで初めてのハンガリーGPを戦い、16番手スタートから13位フィニッシュを果たしている。
24日(金)に2度にわたって行われたフリー走行は、1回目、2回目共に中嶋は5番手タイム。25日(土)午前中のフリー走行3回目も8番手と、全セッションでトップ10入りを果たし、予選へと臨んだ。
午後2時より行われたノックアウト方式の予選で、中嶋はQ1を7番手で通過。続くQ2でも3番手と好タイムをマーク。今季3度目のQ3進出を果たした。Q3ではグリップ確保に苦しみ、9番手グリッドとなった。
26日(日)好天の下で午後2時から行われた決勝レースでは、9番手グリッドの中嶋はスタートでジェンソン・バトン(ブラウンGP)をかわしたものの、翌周の第1コーナー進入でバトンに抜かれ、序盤はバトンの遅いペースに阻まれた走行を強いられた。
その後は上位勢と遜色ないペースでトップ10圏内での走行を続け、最後は8位入賞をかけてのバトルを繰り広げたが、惜しくも届かず、9位でチェッカーを受けた。
GP2シリーズ
GP2シリーズの第6大会が7月24日(金)から26日(日)にかけてハンガリーのハンガロリンクで、F1第10戦ハンガリーGPの併催レースとして行われた。
同シリーズにはTDPドライバーの小林可夢偉(DAMS)が参戦している。
24日(金)に行われたフリー走行と予選では、小林はギアボックスのトラブルに見舞われ、第1レースのグリッドは21番手と後方スタートを強いられることとなった。
25日(土)午後4時から42周で競われる第1レースがスタート。21番手グリッドの小林は、素晴らしいスタートダッシュを見せ、その後、第1コーナーから第2コーナーにかけて発生した多重クラッシュを上手くパス。 16位までポジションを上げた。
終盤のタイヤの摩耗を考慮し、最後までピットインを遅らせた小林は、13周目に首位に浮上。そのまま後続を引き離す作戦に出たが、さすがにリアタイヤの摩耗が苦しくなり、コースオフ。首位の座は守ったものの、大きくタイムをロスしてしまった。
その後、21周目終了時にピットインした小林は、16位でコースへ復帰。前を行く3台をパスし、13位までポジションを上げると、残り6周で、14秒あった前走車との差をみるみる縮めていき、最後はテール・トゥ・ノーズまで追い詰めたが、逆転には至らず、13位でチェッカーを受けた。
26日(日)午前10時30分に第2レース(28周)がスタート。13番手グリッドの小林はスタート直後の第1コーナーでひとつポジションを上げ、上位を争う2台が接触でコースオフしたために10位へと浮上した。
前半はタイヤを温存する作戦に出た小林は、その後トップグループと遜色ないタイムで追い上げ、 13周目には8位に浮上。前を行くニコ・ヒュルケンベルグ(ART)を攻めた。レースは15周目にコース清掃のためにセーフティカーが導入され、18周目に再スタート。幾度となくヒュルケンベルグにアタックを仕掛けた小林であったが、惜しくも及ばず、8位でフィニッシュした。
SUPER GT\t※一部内容は7月26日付SUPER GTのリリースと重複しています
7月25日(土)、26日(日)の両日、SUPER GTの第5戦が宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。今シーズンの同シリーズには、GT500クラスに石浦宏明、大嶋和也、平手晃平、GT300クラスには井口卓人と国本雄資の、5人のTDPドライバーが参戦している。
25日(土)午前中の公式練習を経て、午後1時35分から、30度の暑さの中で予選開始。石浦/大嶋組のKRAFT SC430 35号車は石浦がアタックを担当し、3番手と好タイムをマーク。平手がアンドレ・クートと組むDUNLOP SARD SC430 39号車も、クートのアタックではあったが、6番手タイムをマークし、初のスーパラップ進出を果たした。
スーパーラップでは、一発アタックとなるため、タイヤを充分に暖められず、グリップを得られず石浦はまさかの8番手。39号車は今季最上位の6番手グリッドを確保した。
GT300クラスの井口/国本組COROLLA Axio apr GT 74号車は、井口がアタックを担当したが、アタックラップ中に渋滞に阻まれ、僅か1000分の5秒足りず9番手でスーパーラップ進出を逃すこととなった。
26日(日)午前9時45分から行われたフリー走行では、35号車が2番手、39号車が4番手、GT300クラスの74号車も4番手と好ペースでの走行を見せ、来る決勝への期待が高まった。
午後2時3分に決勝レース(81周)がスタート。スタート時は強い陽射しが照っていたが、まもなく雲がかかり、20周を過ぎた頃には大粒の雨が降り始めた。
39号車は他車のグリッド降格により5番手グリッドからクート担当でスタート。激しく4位を争った末に、雨の強くなった34周目にピットイン。ウェットタイヤに交換すると共に、平手へとドライバーを交代。平手はウェットコンディションの中、ハイペースで走行を続け、37周目に前走車をパスし、3位に浮上。やや水量の多いウェットコンディションでも前を行くMOTUL AUTECH GT-R 1号車よりも速いペースで追い上げていった。
50周目過ぎに雨が止み、路面は乾いていったが、平手は大きくペースを落とすこともなく、深溝タイヤでの走行によりペースが落ちていたENEOS SC430 6号車をパスして2位へとポジションを上げ、そのまま2位でチェッカー。平手にとってはGT500クラス初の表彰台を獲得することとなった。
一方、35号車は、石浦がスタートを担当したが、序盤暖まらないタイヤにペースが上がらず、ポジションダウン。その後も抜きにくいコースで苦戦を強いられた。33周目終了時点でピットインし、大嶋へ交代。他車のピット作業がほぼ終わった時点で10位につけた。
しかし、35号車は給油の際に出火、ピットアウト直後もリアトランク内で出火するなど燃料系のアクシデントに見舞われてしまう。走行中に火は消えたものの、この影響で終盤燃料が足りなくなり、チェッカーを目前にした75周目にピットイン。12位でレースを終えた。
GT300クラスの74号車は、井口がスタートを担当。序盤若干ポジションを落としたが、着実な走行を続け、国本に交代。全車がピットを終えた時点で8位を走行し、他車のピットインなどもあり一時は5位までポジションを上げた。最後は乾き始めた路面でウェットタイヤのまま走行を続け、スリックへと交換した車両にかわされたものの、8位でフィニッシュ。今季4度目のポイント獲得を果たした。
