TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)レポート 【6月22日号】

F1第8戦イギリスGP 中嶋一貴は速さを見せるも11位
GP2シリーズイギリス大会で小林可夢偉はリタイア/17位

F1世界選手権
 F1第8戦イギリスGPが6月19日(金)から21日(日)にかけてイギリスのシルバーストーン・サーキットで開催された。今季のF1にはTDPドライバーの中嶋一貴(AT&Tウィリアムズ)が参戦している。
 来季よりイギリスGPはドニントンパーク・サーキットで開催されることが発表されており、今年を最後として、当面シルバーストーンではGPが開催されないこととなる。中嶋は一昨年のGP2で2戦連続3位表彰台を獲得。ウェットレースとなった昨年のイギリスGPでも、8位ポイント獲得を果たすなど、シルバーストーンを得意としており、今季初ポイント獲得に期待がかかった。

 19日(金)に2度にわたって行われたフリー走行では、中嶋は1回目こそ17番手となったが、午後の2回目は4番手タイム。20日(土)午前中のフリー走行3回目では、チームメイトのニコ・ロズベルグに次ぐ、2番手タイムを叩き出した。
 午後1時より、ノックアウト方式で行われた予選では、Q1でトップタイムをマーク。Q2でも6番手につけ、今季2度目のQ3進出を果たした。
 Q3でも5番手タイムをマークした中嶋は、予選の3セッション全てでチームメイトを上まわる結果を出し、見事今季最高グリッドから決勝に挑むこととなった。

 21日(日)午後1時から60周の決勝レースがスタート。ハードタイヤを選択した中嶋は、好スタートを切り4位で序盤戦へ。前を走る2台と遜色ないタイムでポジションを維持し、早めの15周目にピットイン。しかし、ピットタイミングを遅らせた後続勢に先行され、全車が1回目のピットを終えた時点で、中嶋は9位までポジションを落としてしまった。
 その後も健闘を続けた中嶋であったが、2度目のピットイン時にも後続2台にかわされ、無念の11位に終わった。

GP2シリーズ
 GP2シリーズの第4大会が、6月19日(金)から21日(日)にかけてイギリスのシルバーストーン・サーキットで、F1イギリスGPの併催レースとして行われた。
 同シリーズには唯一の日本人としてTDPドライバーの小林可夢偉(DAMS)が参戦している。

 19日(金)午前11時55分から30分にわたって行われたフリー走行では、小林は14番手タイム。午後4時からの予選(30分)では、3分間待機したあとにコースインし、1セット目のアタックで6番手につけた。更なるタイムアップを狙い、残り9分で2セット目のアタック。セクター1の区間タイムで全車中トップの走りを見せたが、トラフィックに阻まれ、最終的なグリッドは10番手となった。

 20日(土)午後3時から36周で競われる第1レースがスタート。10番手グリッドの小林は、前方でエンジンストールを喫した1台を含む2台をパスし、8位にポジションを上げたが、第4コーナーで強引な追い越しを仕掛けてきた後続車に接触され、スピン。1周目にしてリタイアとなってしまった。

 21日(日)の第2レース(24周)は、小林は最後列の25番手スタート。スタート進行中に停まってしまった車両のために、2度にわたるフォーメーションラップを経てスタートが切られた。
 小林はスタートで2台をパスし、21位にポジションアップ。更に上位を狙いアタックを続けたが、このアタックでタイヤを消耗し、更なるポジションアップはならず。前走車の脱落もあり、17位でレースを終えた。

SUPER GT ※一部内容は6月21日付SUPER GTのリリースと重複しています
 6月20日(土)、21日(日)の両日、SUPER GTの第4戦がマレーシアのセパン・サーキットで開催された。今シーズンの同シリーズには、5人のTDPドライバーが参戦。GT500クラスにはレクサスチームのメンバーとして石浦宏明、大嶋和也、平手晃平、GT300クラスには井口卓人と国本雄資が参戦している。

 20日(土)午前10時からの公式練習は、セッション開始直後に雨が降り始め、すぐにスコールになってしまったため、ほとんどの車両がピットで待機。40分程が経過したあと走行を開始。終了15分前になってやっと路面が乾き始める状況で、各チームともドライでのセッティングがほとんどできない状況のまま午後の予選を迎えることとなった。
 このセッションでは、石浦/大嶋組のKRAFT SC430 35号車が9番手、平手がアンドレ・クートと組むDUNLOP SARD SC430 39号車が13番手、GT300クラスの井口/国本組COROLLA Axio apr GT 74号車は、クラス9番手のタイムをマークした。

 完全に乾いた路面で、午後2時15分から予選1回目がスタート。35号車は最終ラップで7番手タイムを叩き出し、スーパーラップに進出。スーパーラップでは、石浦が35号車のアタックを担当し、8番手となった。39号車は平手が後半の占有時間帯にアタックしたが、14番手。GT300クラスの74号車も、10番手で惜しくもスーパーラップ進出はならなかった。

 21日(日)午前中のフリー走行時も降雨に見舞われたが、午後4時からの決勝レース(54周)までに路面は乾き、気温30度以上の暑さの中、ドライコンディションで戦われた。
 他車のグリッド降格とトラブルによるピットスタートにより、35号車は実質6番手、39号車は実質12番手からスタート。石浦がスタートを担当した35号車は、スタート直後の1コーナーで、イン側の車両に押し出される形でコースアウトを喫し、10位までポジションを落としてしまった。その後も、タイヤの摩耗が早く、ペースが上げられないまま、ちょうど折り返しとなる27周目終わりにピットインし、大嶋にドライバー交代。しかし大嶋もタイヤの摩耗に苦しみ、35号車は9位でチェッカーを受けた。
 39号車は平手がスタートを担当。序盤は良いペースを保ったが、やはり急激にタイヤの摩耗が進み、ペースダウン。20周目終了時にパートナーのクートに交代したが、13位でレースを終えた。
 GT300クラスの74号車は、他車が予選タイム抹消となったために、9番手グリッドからスタート。国本がスタートを担当し、1周目に7位までポジションアップを果たした。しかし、やはりタイヤのパフォーマンスが低下し、その後は10位前後を走行。18周目に早めのピットインを行い、井口へ交代。コースへ戻ったが、直後にドライブシャフトのトラブルに見舞われ、再びピットイン。修復に25分を要し、大きく遅れてしまった。それでも修復後レースに復帰、ドライバーの経験蓄積とデータ収集のために走り続け、16位で完走を果たした。

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