セルジオ・ペレスさんに相談・質問するコーナー、「ペレスの燃える人生相談」第6回。今回は、厳しい世界で戦うF1ドライバー同士に友情は存在するのか、という疑問にペレスさんが答えてくれました。

第6回「F1ドライバー同士に友情は存在しますか？」

　F1の世界ではドライバー同士に友情はないとよく聞きますが、やはりライバル同士は友達にはなれないのでしょうか。レベルは違いますが、私も部活で同期の子との間に壁を感じています。
　ペレスさんはF1ドライバーの中に友達はいますか？　もし仲のいい人がいるという場合は、誰なのか教えてください。（匿名希望）

「ライバルでも信頼し合えれば友達になれる！」by ペレス

「ある意味ではそれは事実かもしれないね。すでに話したとおり、僕は（小林）可夢偉とはとても良い友人関係にある。それは彼がとても誠実な人間で、僕自身も同じように人に対して誠実であろうと思っているからなんだ」

「彼はドライバーとしては驚くほど速いヤツだけど、人間としてはものすごく普通の人間だからね。もし相手に対して常に誠実でいられるなら、ライバル同士であっても友人でいられると思う。コース上での戦いとコース外での人間関係は別物だからね」

「でも残念ながら、その点においてはF1のパドックにいるドライバーの誰もがそうであるとは言えないし、100％信頼し合える関係を築くことのできない人がいるのも事実だ。そういう人たちとは友達になることは難しいだろう」

「つまり、ライバルだから友人になれないのではなくて、心を開いて信頼し合える関係を築けるかどうかというだけのことだと思うよ」

　ペレスさんが可夢偉さんのことを大好きなのは有名な話で、このペレスの相談コーナーでも以前、「これまでチームメイトになった3人の中でも可夢偉は最も仲良しなチームメイトだったと言って良いだろうね」と語っています。（参考：【ペレスに質問】可夢偉くんとは実際仲良しなの？）

　ペレスさんは事あるごとに、F1界で一番の仲良しは可夢偉選手だと答えています。ちなみにF1速報ブラジルGP号でもペレスさんは「F1で一番の友達は？」という問いに対して「コバヤシ」と断言しています。

　ですが、可夢偉選手は、昨年のインタビューで「F1には友達を作りに来てるわけじゃない」とシビアな発言を……。（参考：「可夢偉を直撃！ 読者からの質問プライベート編」）

　また、少し古いですが2011年にF1 RACING誌（2011年8月情報号掲載）で行われたアンケートの「F1で一番仲のいい友人」という項目に対して可夢偉さんは「ペーター・ザウバーとモニシャ（カルテンボーン）」と答えています……。

……そうはいってもペレスさんと可夢偉選手が親しいのは間違いないと思うので、ペレスさんには気落ちしないでいただきたいです！

　F1ドライバーで仲良しといえば、ベッテル＆ライコネンの今年のフェラーリコンビ（以下敬称略で）。ベッテルは2011年のインタビューではF1には友人はいないと答えていますが、今のふたりはドライバーズパレードでは（ほぼ）100パーセント一緒にいますし、仲がいいのは間違いなさそうです。
　あと有名なところでは、元F1ドライバーが混ざっていますが、アロンソとクビカ／ウエーバー／トゥルーリ、バトンとウエーバー。ハミルトンとスーティルはとても仲が良かったのに、絶縁してしまいましたね……（参考：スーティル「ハミルトンの本性が分かってよかった」）。

　ところで、誰よりも友達が多いイメージのリカルドは、以前F1 RACINGのインタビューで「F1で一番仲のいい友人」を聞かれて意外にも「ハハハ…」とはぐらかしています。ちょっと真意は分かりませんが、友人がたくさんいすぎるのか意外といないのか、興味深いところです。