フェルナンド・アロンソは、マレーシアGP決勝ではマシンにトラブルを抱えて走っており、危機的状況も何度も経験しただけに、勝利の喜びはひとしおだと語った。

 フェラーリのアロンソは、トップ勢から圧倒的に劣るマシンで、開幕戦で5位、マレーシアでは優勝を手に入れ、2戦終了時点でドライバーズランキングトップに立った。

 マレーシアGPでは、予選8番グリッドからスタートし、複雑な天候のなか、的確なピットストップとペースのよさでレース中盤にトップに立ったアロンソは、終盤はザウバーのセルジオ・ペレスからの猛追を受けたが、ペレスがミスを犯し、アロンソがトップでチェッカーを受けた。

 レース終盤の戦いについてアロンソは、自分はミディアムタイヤを選んだが、ハードタイヤを履いたザウバーのペレスの方が速かったと認めた。
「最後にミディアムとハードのどちらを履くべきなのか、確信が持てなかった」とアロンソはレース後の記者会見で語っている。
「ライバルたちの多数がミディアムを履いていたので僕らもミディアムを選んだ。レースをリードしている時は、ギャンブルをする必要はない。他と同じことをすれば十分なんだ。ミディアムは一貫性は優れていたけれど、(ハードの)セルジオと比べると速さがなかった。彼はかなりのプレッシャーをかけてきた。彼らの方が間違いなく速かったが、僕らは幸運にも最後までトップのポジションを守ることができた」

 アロンソは、決勝中、テレメトリーシステムが機能しておらず、苦労したことを明かした。
「マシンには問題があった。テレメトリーが機能していなかったんだ。そのため、毎周スタート/フィニッシュラインを越えるたびに、僕が燃料の情報をチームに知らせなければならなかった。たくさんのことをマシン内でやらなければならなかった。そのひとつがKERSの管理だ。チャージの状況が分かっているのは僕だけだったんだ。テレメトリーがなければチームの作業はものすごく難しくなる。相当苦しい状況だったけれど、だからこそ本当に嬉しい」

 また、レース序盤には、スピンしたミハエル・シューマッハーに危うく接触するところだったという。
「(今回のマレーシアと)似たコンディションのレースは(2010年の)韓国GPしか思い浮かばないね。インターミディエイトでスタートし、ウエーバーの後ろで視界がゼロだった。ターン4ではグロージャンとミハエルのクラッシュがあった。ミハエルのフロントウイングのすぐそばを通り抜けたけれど、1センチ違えば当たっていたと思う」
「このレースにはたくさんの要素があって、特に最初の10周は大変だった。簡単にリタイアに追い込まれかねない状況だった。ターン3とターン1へのブレーキングで2、3回危ない瞬間があった。インターミディエイトで280km/hか290km/hのスピードで20メートルにわたってアクアプレーニングに見舞われたが、その後ありがたいことにマシンが態勢を立て直してくれた。レースを通して危険な瞬間が何度かあったからこそ、つかんだ勝利の喜びは大きい。本当に苦労した。だからものすごくハッピーだよ」

本日のレースクイーン

友野ゆみとものゆみ
2025年 / スーパーGT
KeePer Angels
  • auto sport ch by autosport web

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

  • auto sport

    auto sport 2025年7月号 No.1609

    【特集】LE MANS 2025
    “史上最混戦”の俊足耐久プロト頂上決定戦

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円