次戦イタリアGPからフェラーリに移籍するのではというウワサまで流れる中、フェルナンド・アロンソは、2010年にどこのチームでレースをするのかまだ分からないと述べた。
モンツァでフェラーリに乗るかどうかは別にして、このレースでフェラーリは来季のドライバーとしてアロンソの起用とサンタンデールとのスポンサー契約を発表するのではとの推測がなされている。今年競争力の劣るルノーのマシンで不本意なシーズンを送っているアロンソが、もう1年この状態を我慢するのかどうか疑問視されており、さらに最近問題になっている“シンガポール・ゲート”によってルノーのF1活動の今後が不安視されているだけに、今季末をもってアロンソがルノーを去るのは確実なのではないかという見方が強い。
しかしアロンソ自身は、来季どのチームで走るのかまだ決まっていないと述べると共に、今の状況の中でもモチベーションを失ったことはないと話す。
「状況は何も変わっていない」というアロンソのコメントが、カナディアン・プレスによって報じられている。
「来年自分がどこに行くのかまだ分からない。誰もが僕はチームを移籍すると思っているけれど、僕はまだ何も言っていない。まだ状況を見ていく必要がある」
「モチベーションが低下したりはしていない。どんな時でもモチベーションを持つことはできるものだ。僕はやる気を失ったことはないよ。戦って、いい結果を出せる力のあるマシンに早く乗りたい。チームとの間に、物事がある程度まで悪い状況になったら次のページに行こうといったような取り決めはない。うまくいくこともあれば、いかないこともあるものだ」
「もちろん、結果が出せないときには、あらゆるものが落ちていく。たとえば幸福感、そしてブランドイメージもね。荷物をまとめて家に帰っていくドライバーたちもいるのは知っている。でも僕は絶対にそんなことはしない。2005年と2006年には僕には経験がなかった。今は経験を積んでおり、今の方がドライバーとしてずっと完成度が高くなっている。だから、チャンスが訪れたときの準備は、今まで以上に整っている。僕はまたワールドチャンピオンになりたい。絶対に諦めたりはしない」
2000~2005年にフェラーリに所属していたルーベンス・バリチェロは、現在F1で最高のドライバーと評されるアロンソと、F1で最も華やかでロマンティックなチームであるフェラーリは、いつの日か手を結ぶであろうと述べている。
「いつかはそうなると思う」とバリチェロ。
「そうなったらアロンソにとって素晴らしいことだ。フェラーリの一員であることがどれほど素晴らしいか、彼は知ることになるだろう」