手に入れかけていたタイトルを最終戦アブダビで失ったフェルナンド・アロンソは、翌日の朝、辛い気持ちで目覚めたと認めたが、改めてフェラーリへの“愛”を示し、この辛い時こそフェラーリ全員が団結し、再び来年のタイトルを狙っていくと述べた。
ポイントリーダーで圧倒的に有利な立場でアブダビに臨んだアロンソだが、決勝での戦略ミスにより、タイトルはセバスチャン・ベッテルの元に行ってしまった。アロンソは今チーム全員が辛い気持ちを抱えているが、皆再び来年のために一丸となってハードワークを行っていくと語った。
「昨日の失望の後、目覚めるのは辛かった。それは否定できない」とアロンソはフェラーリの公式サイトにおいて述べている。
「目標まであれほど近づいていたのに、それがあんな風に僕らの手からすリ抜けていくのを見るのは、こたえるよ。でもスポーツはこういうものだし、僕らは受け入れなければならない。僕らが今年成し遂げた素晴らしいことをすべて、シーズン最後の章が消し去ることなんてできない。それに、また繰り返しになるけれど、僕にとって今年は最高の1年だった。モンツァの表彰台など、素晴らしい瞬間をいくつも味わえた。それはいつまでも僕の記憶に残る。辛い結末になったからといって、そういったいい瞬間が消えてなくなるわけじゃない」
「誰が過ちを犯したのかを探しても意味はない。19戦を戦った後に4ポイント差でタイトルを取り逃がしたが、タイトルは最後だけで失ったのではない。1年の間にいろいろなことがあって失ったのだ」
「僕らはチームだ。勝つときも負けるときも一緒だ。僕はフェラーリにいられてハッピーだ。ここで働いているすべての人々と共に、このファミリーの一員であること、この特別な歴史に加われることに誇りを感じる。僕らは素晴らしいグループだ。僕らひとりひとりが心の中に辛い気持ちを抱えている、この最も厳しい瞬間だからこそ、僕らが素晴らしいグループであることを示せるだろう」
「マラネロではすべての人々が、来年の初めにはより一層競争力をつけるために、新車開発に必死に取り組んでいくだろう。ここヤス・マリーナではメカニックたちがテストウイークの準備を行っている。金曜に再びアブダビに戻り、土曜に新しいピレリタイヤをテストするのが待ちきれない。これが僕らのスピリットだ。彼らはまっすぐに反応し、勝利を追い求めるためにより一層厳しい作業に取り組みたいと思っている。だからこそ今、これまでにもまして僕はフェラーリに恋をしているのだ」