ヘレスF1合同テスト最終日にトップタイムをマークしたフェルナンド・アロンソは、フェラーリはこの4日間で大きく進歩したため、次のバルセロナテストにはもっといい状態で臨めるだろうと語った。
新車F2012に完全に新しい、アグレッシブなデザインを採用したフェラーリは、今年最初の合同テストでデータ収集に集中、3日目まではトップから2、3秒離れたタイムしか記録していなかった。
しかし4日目午前中、アロンソはこの日のトップタイムとなる1分18秒877をマークした。ただしチームはこの日も前日までと同様にデータ収集に取り組んでいただけであるとしており、アロンソもこのタイムは大きな意味を持たないと述べている。
「今日のタイムには何の意味もない。それは昨日の僕のタイムも、その前のタイムも同じだ」とアロンソ。
「昨日僕らは主にハードタイヤで作業をしていて、他のチームはソフトで走っていた。それで僕らは7番手だった。今日は僕らがソフトを装着し、他のチームはたぶんそうではなかった。それで僕らがトップに立った。それだけのことだよ」
最初の2日間を担当したフェリペ・マッサも、テクニカルディレクターのパット・フライも、フェラーリにはやるべき仕事が多いとコメントしている。アロンソもそれは認めているものの、4日間のテストでフェラーリは大きく前進し、次のバルセロナテストではもっといい状態で作業に当たれるだろうと述べている。
「(開幕戦)オーストラリアまで長い道のりがある。まだ何日もあり、何度かテストが控えている」とアロンソ。
「この4日間での進歩はとても大きなものだった。パフォーマンスやタイムといったものには表れていないかもしれないけれど、テストのすべて、そしてマシンに関する知識のすべてが僕らにとってポジティブなものだった」
「バルセロナには、ここヘレスよりももっと準備が整った状態で臨むことができるだろう。昨日パットも同じようなことを言っていたが、ヘレステストを前に僕らはこのマシンについて想定をしていたものの、それが完全に正しかったとは言えない」
「でも僕らは作業に取り組み、パフォーマンスを見出した。3日目と4日目にはこのマシンをドライブする満足感と一定の自信を得た。だからバルセロナでの初日にはもっとずっといいスタート地点から始められるだろう」
アロンソは2日間ともにトラブルに見舞われ、最終日には39周しか走行できなかった。
「まだテストを始めたばかりだから、やるべき仕事は山のようにある。今はマシンへの理解を深めていく必要がある。まだ目標の20パーセントしか理解できていないと思うから、今後残りも把握することを目指す」
「セッティングに関してもやるべきことは多い。ここでは空力と一貫したスピードに関する作業、それからいろいろなテストを集中的に行った。でもセッティングはもっと大幅に向上させる余地がある」
「残念ながら(シーズン前テストは)去年より1回減り、あと2回しか残っていない。だからバルセロナでは走行時間を最大限に活用しなければならない。今日唯一のネガティブな点はそれができなかったことだ。8時間の走行時間があるのに僕らはたった39周しか走れなかった。だからバルセロナでは100周以上は走らなければならない。すべての周回が貴重になってくる」