ウイリアムズチームが、将来的にフォルクスワーゲンと提携することを検討しているのではないかとの報道が、ドイツメディアの間でなされている。
チームの創立者、サー・フランク・ウイリアムズは自分たちのチームはマニュファクチャラーと提携した方が強力になると述べ、ドイツには親近感があるとも認めている。
これまでF1において7度のドライバーズタイトル、9度のコンストラクターズタイトルを獲得してきた名門ウイリアムズだが、ここ数年は低迷している。2004年ブラジルGPのファン-パブロ・モントーヤの勝利以来優勝からは遠ざかっており、この5年には表彰台フィニッシュを7回しか成し遂げていない。
ウイリアムズは今季はコスワースのカスタマーエンジンを使用しているが、過去に収めた成功は、ルノー、ホンダ、BMWといった大手自動車メーカーとのパートナーシップによるものが多い。
「我々は、ひとつのプライベートチームとしてよりも、マニュファクチャラーと手を携えた方が強力になる。それは間違いない」とウイリアムズはドイツのスポーツ・ビルトに対してコメントした。
「もちろんドイツには親近感を持っている。遠い昔のことになるがVWのバスでレースに移動していたのを覚えている。バスの中で寝てしまったこともあったよ」
「ドイツの自動車は素晴らしい。メルセデスと提携して、ブラウンは去年タイトルを獲った。マクラーレンもその前年にチャンピオンになっている。そして(メルセデスは)今年自身のチームを立ち上げて参戦している」
フォルクスワーゲンは、FIAが2013年の導入を提案している“ワールドエンジン”規則が実現されれば、F1への参入を検討すると再三述べている。
「今の段階では我々はF1参戦を検討してはいない」とフォルクスワーゲンのモーターレーシング担当責任者であるハンス-ヨアヒム・シュトゥックは述べている。
「しかし状況が変われば検討しなければならないだろう」
将来ウイリアムズとフォルクスワーゲンが提携することになった場合、後者がチームの株式を取得することになると思われている。ウイリアムズは昨年11月、20パーセントの株式をオーストリアの投資家トト・ウォルフに売却している。