2013年F1開幕戦オーストラリアGPの決勝でトップ10入りを果たしたドライバーが、決勝の戦いを振り返った。
決勝=1位 キミ・ライコネン
チームのためにも自分のためにもいい結果だと喜んでいる。僕らのクルマは週末を通して速かったし、トラブルも起きなかった。そのためいろいろなことを試して、望みどおりのセッティングを見つけることに集中できた。プラクティスで走ってみて、タイヤにうまく対処できるという、いい感触を持っていた。チームも戦略をパーフェクトに実行してくれた。スタートでいくつか順位を上げ、ルイス(・ハミルトン)といいバトルをした。でもその後はすごくシンプルなレースだった。僕にとって最も楽に獲得できた勝利のひとつだと思う。開幕戦で優勝するなんて、これ以上ないほどいい形でシーズンをスタートできた。もちろんチャンピオンシップをトップで戦っていけることを願っているけれど、まだ先は長いから、これからもプッシュし続けなければならない。
決勝=2位 フェルナンド・アロンソ
今シーズンをいい形でスタートできたと言える。いきなりトップのチームと戦えたんだからね。今週末は予選も決勝も予想できないファクターに満ちていた。でも冬のテストの結果に加え、今週末に最大の結果を出せたことはとても励みになる兆候だ。3回ストップの戦略は正しかったと思う。僕らのデグラデーションの状態からして、2回ストップで走り切るのは不可能だった。それに2回目のピットストップを数周繰り上げたことで、ベッテルとスーティルの前に出ることができたんだ。レッドブルの前でフィニッシュできるなんて、優勝したかのように感じるよ。それでも今日の結果にかかわらず彼らが最速であることは分かっている。次も天候が不安定な週末になるだろう。メカニカルな面でクルマにかかるストレスが大きく、ドライバーにとっては身体的に大きな負担がかかる。でも今週末いい結果が出せたことで、次のレースを落ち着いて戦うことができる。
決勝=3位 セバスチャン・ベッテル
ポールポジションからスタートしたのに優勝できないと少しがっかりするのが普通だと思うけど、全体的に見ると僕らにとっていい週末だった。ポールポジションと表彰台を獲得できて、いい一日だったよ。決勝ではタイヤを少しアグレッシブに使いすぎて、フロントもリヤも使い果たしてしまった。他のドライバーたちの方が少しうまくやっていたね。改善できる部分というのはいつだってあるものだ。でも今日のこの結果は正当なものだと思う。僕らはコース上でキミ(・ライコネン)を見ることがなかった。彼はものすごく速かった。フェルナンド(・アロンソ)は僕らに勝てるタイミングを逃さず前に出た。でも僕らは3位に満足できるよ。
決勝=4位 フェリペ・マッサ
とてもポジティブな形でシーズンのスタートを切れた。僕はこのコースではいつも苦労してきただけにね。僕らのクルマがコンペティティブでレースペースがいいということを示せた。冬のテストのハードワークの賜物だ。スタートでは攻めていって、すぐに上位争いに加わった。フェルナンドのように2回目のピットストップを繰り上げていたら、表彰台が可能だったかもしれない。それでも自分のリザルトにはとても満足している。僕らがいい状態にあるのは間違いないけれど、細かい要素をすべて慎重に分析して、クルマをもっと向上させる必要がある。
決勝=5位 ルイス・ハミルトン
今日の僕らの結果には満足している。シーズン開幕戦に向けて予想していたよりずっといい結果だ。クルマのフィーリングはすごくよかった。ファーストスティントはとても好調で、スーパーソフトを他のほとんどのドライバーたちよりも長く持たせることができた。2回ストップを予定していたけれど、レース中に3回ストップに切り替えた。上位グループに対してどこで後れを取ったのか分からないから、これからレースを見直して理由を探ってみる。でも重要なのは僕らはいい仕事ができるクルマを持っているということだ。僕らをこの位置まで持ってくるため、チームは素晴らしい仕事をしてくれた。ここにいるスタッフ、ファクトリーのスタッフ、チームの全員に感謝する。僕にとってメルセデスとの初めてのレースウイークエンドを皆がサポートしてくれた。今は来週末のマレーシアGPを楽しみにしている。このポジティブなスタートをベースに、さらにパフォーマンスを向上させていい仕事をしたい。
決勝=6位 マーク・ウエーバー
グリッド上で、マシンからピットへのテレメトリーに関して問題があり、スタートに向けて準備をするスタッフにとって理想的な状況ではなかった。それにレースの序盤にはKERSを失った。1セット目のタイヤではとても重く感じ、今日の僕らのチームには優勝できるほどの速さはなかった。ピットストップでは(フロントジャッキの問題で)時間をロスし、その影響でジェンソン(・バトン)の後ろに順位を落としてしまった。終盤には多少挽回したけれど、ここは(母国の)メルボルンなだけにもっといい結果を出せなかったのは残念だ。2回ストップのドライバーたちと戦うのは楽ではなかった。
決勝=7位 エイドリアン・スーティル
本当に素晴らしいレースだった。最高の気分だ。ミディアムタイヤでスタートし、僕より上位のほとんどのドライバーたちとは違う戦略を採った。でもこれは正しい決断だったと思う。ミディアムタイヤを履いている時のペースは速く、クルマの感触もすごくよかった。そのため前のドライバーたちについていけた。彼らが早い段階でピットに入ることは分かっていて、その後すぐに僕はトップに立った。初めてF1でレースをリードしたんだ。2回目のピットストップの後、またトップの位置に戻った。それで、これはすごい結果が出せるぞと思った。スーパーソフトでの最終スティントではかなり苦労した。タイヤにグレイニングが起き始め、いくつかポジションを落としてしまった。もう一度ピットインしなければならないんじゃないかと思ったよ。でも幸い最後の数周でタイヤの状態が回復し、7位を守ることができた。チームのためにこういう結果を出せて、シーズンを完璧な形でスタートできたと思う。あらためてチームに心から「ありがとう」と言いたい。
決勝=8位 ポール・ディ・レスタ
チームが7位と8位という素晴らしい結果を出し、最高のシーズンスタートを切れた。僕らのクルマがタイヤに優しいことを示せたし、そのおかげで今日はライバルの一部より少ないピットストップで走り切ることができた。僕のクルマには7位でフィニッシュする力があったと思う。でもセカンドスティントの序盤に3回ストップのグループに引っかかってしまい、そこでたくさんのポジションを失った。このレースからたくさんのポジティブな要素を得ることができ、一方でマシンをもっと強力にするために改善できる点があることも分かった。でもマレーシアにはいい状態で向かうことができるよ。
決勝=9位 ジェンソン・バトン
僕はオーストラリアで2009年、2010年、2012年と3回優勝しているんだから、今日の9位はあまりいい結果とはいえないし、特に言うべきこともない。でも今日メルボルンで成し遂げたことには満足すべきだと考えている。難しいレースで、僕らのクルマには十分な速さがなかった。だからチームはこの結果を成し遂げるために素晴らしい仕事をしてくれたと思う。今日2ポイント取ることができ、僕がキャリアで獲得した合計ポイントが1001点になったと聞いた。正直言って(今日は)これ以上のポイントを獲得できたとは思わない。(1001点というのは)いいデータだけれど、僕らのクルマに十分な競争力をつけるには多くの作業が必要だと知った痛みを和らげてくれはしないよ。来週のマレーシアを楽しみにしている。厳しい数日を過ごすことになるだろうけど、マシンへの理解を深めるためにデータ分析をして、それによってパフォーマンスを向上させることができると思う。
決勝=10位 ロメイン・グロージャン
クルマに何か不調があると感じた。何が問題だったのか、チームと一緒にじっくり分析したい。決勝の前まではいい週末だと感じていたのに、僕にとって長くとても厳しいレースになった。アルバートパークは時に難しいサーキットであることは分かっているし、今日は天候も有利に働かなかった。キミが優勝し、チームにとって素晴らしい週末になった。クルマが速いことは明らかだ。次の週末のセパンでは僕もその速さを発揮できるよう願っている。