2011年のカナダGPは大雨の影響で、途中、長時間にわたり赤旗中断となったため、サーキットに訪れていた観客の多くが帰宅してしまい、再開後に展開された素晴らしいレースを見逃す結果になった。
「残るべきか去るべきか、日曜の午後、ずぶ濡れの観客たちは悩んだ」とLa Presseが報じたとyallaf1.comが伝えた。
雨のためにコンディションが悪化し、決勝は中断、観客たちは約2時間にわたって待たされることになった。
「帰ろうなんて全く考えなかった」とニューヨークから来た観客が話している。
「こんなに遠くから来たのに、簡単に諦められないよ!」
モントリオールに住む観客は「この日を1年間ずっと待っていたんだ。カナダで最大のスポーツイベントだからね」と述べている。
しかしチェッカーフラッグが振られるころには、観客の25~50パーセントがサーキットを後にしたものとみられている。
「当たり前だよ」と言うのは、10歳の息子を連れて、サーキットを途中で去ったという父親。
「洪水みたいだった。そんな状態では楽しくもなんともない。それでもモントリオールではすごくいい週末をすごせたよ」
ニュージャージーから来た観客も、早々に帰ることに決めたという。
「雨がとにかく激しくて、台風の中にいるみたいだった。レースを中断しなければならなかったのも理解できる」
1978年から毎回カナダGPを観に来ているというカップルも、レースが赤旗中断となった時点で帰ることに決めたという。
「どうせベッテルが勝つんでしょ」と女性は言って帰っていた。
レース再開後、さまざまな波乱があり、首位を行くセバスチャン・ベッテルがラストラップでミス、ジェンソン・バトンが前に出て、今季初優勝を挙げた。
