2015年4月16日
ランボルギーニ・ブランパン・スーパー・トロフェオ・ヨーロッパ・シリーズ
第1大会イタリア・モンツァ・レビュー

決勝レース2で総合3位、クラス優勝を飾る
■大会概要
開催地:イタリア・モンツァ(一周:5.793km)
開催日:2015年4月10日(⾦)〜12日(日)
■大会結果
4月11日(天気:晴れ/路⾯:ドライ) レース1予選:2番グリッド
4月11日(天気:晴れ/路⾯:ドライ) レース2予選:5番グリッド
4月11日(天気:晴れ/路⾯:ドライ) レース1決勝(規定周回数:50分間):総合21位/クラス7位
4月12日(天気:晴れ/路⾯:ドライ) レース2決勝(規定周回数:50分間):総合3 位/クラス優勝

■大会レビュー
 2015シーズンのランボルギーニ・ブランパン・スーパー・トロフェオ・ヨーロッパ・シリーズ開幕大会は4月10〜12日、イタリア・モンツァのアウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァで30台の参加により実施され、ヴィンチェンツォ・ソスピリ・レーシング(Vincenzo Sospiri Racing:VSR)はケイ・コッツォリーノ(Kei Cozzolino/27歳)と道⾒ショーン真也(Shinya Sean Michimi/21 歳)がコンビを組んでカーナンバ16 の新型⾞両ランボルギーニ・ウラカンLP 620-2 スーパー・トロフェオで果敢に挑みました。

 10日の練習⾛⾏を経て臨んだ11日の予選、決勝レース1のスターティンググリッドを決める1回目はコッツォリーノが担当して1分46秒938で2番グリッドを獲得、決勝レース2のスターティンググリッドを決める2回目は道⾒が担当して1分47秒715で5番グリッドを獲得しました。

 11日午後3時55分に始まった決勝レース1(50分間)、スタートドライバーを担当するコッツォリーノは2番手を維持して第1コーナーのシケインへ進入、ここで後方から2台のクルマが襲い掛かり、コッツォリーノは4番手へと後退しました。隊列が1周目のコース裏側へ差し掛かったとき、中位集団で事故が発⽣して1台のクルマがコース中央に停止、これでレースはセーフティカー(SC)導入、SCは3周終了時点でコースから退去して戦闘再開となりました。7周終了時点で2番手のクルマがピットストップを実施してドライバー交代、コッツォリーノは3番手へ自動的に浮上すると、10周目には第1コーナーのシケインで前⾛⾞に仕掛けて2番手へ進出し、いよいよ表彰台が⾒えてきました。

 11周目終了時点でコッツォリーノがピットストップ、ステアリングを道⾒に譲りました。ところがその直後、右前輪のパンクに⾒舞われてスローダウン。タイヤを交換して再び戦列に戻るも大きく遅れてしまいました。悪いことは重なるもので、先のピットストップでは規定のピットストップ時間より短かったとの裁定が下り、8秒間のピットストップペナルティを科されたため最後尾へ後退しました。それでも道⾒は一時トップから2周後れを1周後れまでに挽回する⼒強い⾛りを⾒せ、総合21位でチェッカードフラッグを受けました。

 12日午前11時40分に始まった決勝レース2(50分間)、スタートドライバーを担当する道⾒は鋭い出⾜で第1コーナーのシケインへ進入するも、入⼝から出⼝にかけてライバルの強引な⾛りに翻弄され、隊列が整ったときには8番手へ後退しました。それでも道⾒は落ち着いた⾛りでタイヤを労わりつつ速いペースを維持し、6周目には第2シケインで失速した前⾛⾞を加速勝負で追い抜いて7番手へ浮上、さらに11周目には第1コーナーで前⾛⾞を減速勝負で追い抜いて6番手へ挽回しました。直後にピットレーンオープンとなり、12周目終了時点でピットストップを実施した道⾒はレース後半のステアリングをコッツォリーノに委ねました。

 上位陣のピットストップがすべて終了した16周目時点で、コッツォリーノの運転するVSRの16号⾞は3番手にジャンプアップ。もっとも、背後にはペースの速いライバルが⻁視眈々と上位進出を狙っており、一時は約1秒差に迫られる場⾯もありました。しかし、コッツォリーノは動じることなくこれに対処し、レース終盤には4番手をじりじりと引き離す一方で一時は約7秒以上離れていた2番手に対してみるみるうちに接近。最後は約1.1秒差まで追い詰めたところでチェッカードフラッグ。総合3位、プロ・アマ・クラス優勝という好成績を残しました。

 なお、ランボルギーニ・ブランパン・スーパー・トロフェオ・ヨーロッパ・シリーズ第2大会は5月22日(⾦)〜24日(日)、イギリス・ノーサンプトンシャーのシルバーストン・サーキットで開催されます。

■ケイ・コッツィリーノのコメント
「ドライバーもチームも初めて迎えたスーパー・トロフェオだったにもかかわらず、予選では決勝レース1の2番グリッドを得られて順調だったと思います。ただ、ポールポジションのタイムも⾒えていたので、少しは悔しさもありますね。決勝レース1でスタートを担当した僕自⾝は、最初のシケインで順位を落としてしまいましたが、間もなくそれも取り戻せました。ドライバー交代を済ませるまでは好調でした。しかし、ピットストップのときの義務規定、ピットに入って出るまでの85秒ルールに抵触してしまい、つまり早めに出てしまって8秒のピットストップペナルティを科されました。タイヤのパンクもあって決勝レース1はアンラッキーでした。決勝レース2は予選からの良いペースをようやく結果につなげられました。スーパー・トロフェロは耐久レースではなく、ドライバー自⾝もスプリントの⾛りで対応しないと順位を失ってしまう可能性が⾼い。今回、スタートを担当した道⾒選手は安全に⾏った結果順位を失ってしまいましたが、ちゃんとタイヤを労わりながらも良いペースで⾛って僕にバトンを渡してくれました。そこからは彼が残してくれたタイヤを僕が使いきって、気がついたら総合3位、クラス優勝という結果を得られました。チームにとっては嬉しい開幕大会になったと思います。決勝レース1の不運もあり、決勝レース2は不安の中でレースを迎えました。でも、最後に結果を残せたことで、次からは毎回総合優勝を狙える⽴場であると意識し、努⼒を続けたいと思います」

■道⾒ショーン真也のコメント
「事前のテストで経験のなかった新品タイヤを予選で初めて履いたわりに、決勝レース2の5番グリッドを得られたのは良かったと思います。決勝レース1はコッツォリーノ選手からステアリングを受け継いで間もなく、アスカリのシケイン進入でブレーキを踏んだときにタイヤがパンクしました。原因はよく分かりませんが、パンクの前からブレーキングで右にハンドルが取られる症状は出ていました。コッツォリーノ選手もその症状を感じていたと言っていました。ピットストップでペナルティを科されたのも痛かったですね。チームが僕を早く送り出してしまった一方で、僕自⾝もきちんとタイムを⾒ていなかったので双方にもっと注意が必要でした。結果は良くなかったけれどペースはすごく良かった。決勝レース2はクラス優勝と総合3位で、2回も表彰台に⽴てて良かったと感じています。この結果はすごく嬉しいし、VSR、チームメイトのコッツォリーノ選手、そして支援してくださったすべての人に感謝しています。決勝レース2ではスタートを担当し、初めてのGTカーで初めてのローリングスタートでした。レッドシグナル消灯後の加速は良かったけれど、第1コーナーのシケインでは、ぶつかっても構わないという勢いでライバルが競り合ってきたので気圧されました。また、その際に後ろから追突されてリアディフューザーを半分くらい失いましたが、オーバーステアになりながらもペースを失わなかったのは幸いでした。次のシルバーストンでは総合優勝を争えるようにと願っています」

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