ザウバーのテクニカルディレクター、ジェームス・キーは、韓国GP決勝で早めのタイヤ交換という“ギャンブル”をとったにも関わらず期待した成果は得られなかったと述べ、ポイント獲得はドライバーの力が大きかったとの考えを示した。
ザウバーは8位でフィニッシュした小林可夢偉に続き、チームメイトのニック・ハイドフェルドも9位でチェッカーを受け、日本GPに続く2戦連続のダブルポイント獲得を果たした。可夢偉の入賞は今季7度目で、獲得ポイントはこれで31。同じルーキーのビタリー・ペトロフ(19ポイント)やニコ・ヒュルケンベルグ(18ポイント)に対しては、10ポイント以上の差をつけた。
チームを指揮したテクニカルディレクターのキーは、完走15台という大荒れのレースを振り返り、次のように述べている。
「レースコンディションに加え、新しいサーキットでウエットタイヤのパフォーマンスが読めなかったことを考えると、多くの出来事が起こったことは当然のことだと思う。スタートを遅らせたのも正しい判断だったし、レースのスタートでは慎重なアプローチに徹した」とキー。
「19周目にセーフティカーがコースに入ったとき、インターミディエイトタイヤへ素早く交換したのはいくらかのギャンブルだった。でも、いつかは交換しなければならなかったから、それを先取りしたんだ。しかし、トラフィックに引っ掛かったおかげで期待したほどの成果は得られず、ライバルのリードを許してしまった」
「不運だったが、それでも不満を述べるつもりはない。ふたりのドライバーはプレッシャーのかかるなか、チームと協力して摩耗の進んだタイヤを労りながらマシンをフィニッシュまでもっていくという非常に素晴らしい仕事をしてくれた。終盤も多くのラップタイムを失ったが、ドライバーはミスすることなく走りきってポイントを持ち帰った。この結果には満足している」