アレックス・ザナルディが、今年イギリスで開かれるロンドンパラリンピックのイタリア代表メンバーに選ばれたことが分かった。
2度のCARTチャンピオンで元F1ドライバーでもあるザナルディは、ここ数年ハンドバイククラスのマラソンおよびタイムトライアルにチャレンジしてきており、この度正式にイタリアのパラサイクリング・チームの代表メンバー10人に選出された。
彼は、長い間ロンドンでレースをするという野心を抱いていたが、代表候補レースは激しく、彼が選ばれるかどうかは確実ではなかった。
「何が起きるか分からないけど、99パーセント確かだよ。選ばれたんだ」とザナルディ。
2001年にドイツ・ラウジッツリンクで開催されたCARTレースで両足切断の大怪我を負った彼は、その後、奇跡的な回復を遂げ、義足をつけて再びレース界に復帰。近年は世界選手権であるWTCCにBMWのドライバーとして出場、2006年にはBMWザウバーのF1マシンにも乗り込んだ。
現在45歳のザナルディはハンドサイクリングの挑戦を始めて以来、オリンピック出場を目指してきた。しかし、彼は今回のロンドンがオリンピックにおける最初で最後のキャリアになると明かしている。
「競技を楽しみたいと思っている。この壮大なアドベンチャーを急いで終わらせるようなことは考えていない」
「実際にゲームが終わった時は、人生のひとつの章が終わるようなものだから多少悲しさを覚えるだろう」
「このスポーツで戦い続けることもできるが、次のブラジルのレースに出場するために、さらに4年間も好調を保っていけるとは想像できないんだ」
「絶対にない、とは言わないが、今はワイングラスをじっくり味わっているところなんだ。ワインの謎をあせって探るつもりはないよ」