2008年F1シンガポールGPで故意にクラッシュ、21日にFIAからルノーF1チームとフラビオ・ブリアトーレ、パット・シモンズに対して裁定が下った事件に関して、FIAは事件が故意のものであると知る“証言者X”が存在し、その証言がブリアトーレに対して有罪を決める決定打となったことを明らかにした。

 その“証言者X”は、2008年シンガポールGPの“陰謀”に参画した人物ではないものの、その時点で計画の存在を知る者であったとしている。FIAによって明らかにされたその人物は、ルノーの協力により、ブリアトーレとシモンズに対する“証拠”をFIAに提出したという。

 FIAの公開した調査記録によれば、「ルノーF1により9月17日に提出された書類の中で、事件が実行に移される前に、ブリアトーレ氏がその事件について知っていたことを“証言者X”が確認していたと記載されていた」としている。

「ルノーの協力により、“証言者X”は詳細な事情聴取と調査を受けた。ルノーF1はこれを受けて、セーフティカーを出動させるための陰謀をフラビオ・ブリアトーレ、パット・シモンズ、ネルソン・ピケJr、そして“証言者X”の間で認識があったことを確認した」

「“証言者X”はこの事件のアイデアが、ブリアトーレ立ち会いの下、ネルソン・ピケJrによってシモンズに向け提案されたと語った。“証言者X”はこのアイデアに反対し、その件から距離を置こうと考えた。“証言者X”は事故が起きるまで、計画が実行に移されたことを知らなかった」

「ピケJr氏の告白、およびこれらの証拠、そしてシモンズ氏のインタビューへの反応によりルノーF1は彼らとブリアトーレ氏が陰謀を知っていたことは間違いないと判断した。FIAのアドバイザーが“証言者X”と面談した際、“証言者X”はブリアトーレ氏が陰謀をはっきり知っていたと証言した。なぜなら、2008年9月27日(シンガポールGPの予選日)の予選直後に、シモンズ氏がブリアトーレ氏に計画の可能性を伝えたミーティングに居合わせたからだ」

 世界モータースポーツ評議会の直前にルノーが明らかにした“証言者X”の正体は、マックス・モズレーと少数の法律顧問だけが知っているという。FIAはそれに加えて、ルノーF1チーム内の誰もがその計画を知らなかったことを確信しているという。

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