元F1チームオーナー、エディー・ジョーダンが、ミハエル・シューマッハーがF1復帰を取りやめたことで、ファンは裏切られた気分となっており、フェラーリの今季残りレースにおけるチャンスにおいても大きな痛手となったと述べた。
ハンガリーGPで怪我をして療養中のフェリペ・マッサに代わり、次戦ヨーロッパGPに出場する予定だったシューマッハーだが、F2007でのテストを行ってみて、2月のバイクでの事故で負った首の怪我の影響が大きいことが判明し、F1復帰を取りやめることを決めた。
1991年にシューマッハーにF1デビューのチャンスを与えたジョーダンは、そもそも怪我をするような状況に身を置いたこと自体、シューマッハーは思慮が足りなかったと厳しい意見を述べている。
「バイクに乗るなんて、彼は何を考えていたのだ?」とジョーダンはBBCのインタビューにおいて語った。
「頭がどうかしていたに違いない。ランス・アームストロングは100パーセント完璧な状態でなければツール・ド・フランスには出ないだろう。シューマッハーも同じだ。それが(この決断まで)これほど長く時間がかかったのが驚きだ」
「彼にはスピードはあるが、事故によって首が2時間のレースではもたない状態だ。フェラーリには医療関係の最高レベルのスタッフがいるはずだが、彼がレースをするのは無理だった。我々は裏切られたような気分だ。彼が若手相手にどのような戦いを見せるのかとても興味があったからね」
ヨーロッパGPでマッサの代役はフェラーリのテストドライバー、ルカ・バドエルが務めることが発表されたが、ジョーダンは、フェラーリに来季移籍するとウワサされているフェルナンド・アロンソを数戦早くチームに加入させるべきだと考えている。
「ありがたいことにマッサは目覚しい回復を遂げている。この調子でいけば早期復帰が果たせるかもしれない。(9月13日の)モンツァで戻ってきても驚かないよ。それでも今回のことはフェラーリにとっては大きな逆風となっている。シューマッハーは復帰してフェラーリに自信と勢いを与える必要があった。フェラーリはこのスポーツにとって重要な存在なのだから」
「私の知るところではアロンソは来年フェラーリに行く予定だそうだ。なぜそれを早めないのだ? もし私がフェラーリの人間なら、トライしてみるがね」