2013年までGSR & Studie with TeamUKYOとして、グッドスマイルレーシングとともに初音ミクGTプロジェクトの一翼として活動してきたスタディ。23日、グッドスマイルレーシングの体制発表とともに、スタディは新たに別チームになることが明らかにされたが、その新チーム名は『BMWスポーツトロフィー・チームスタディ』となることが明かされた。
鈴木康昭代表率いるBMWチューニングショップのスタディは、2008年から独自のBMW Z4 Mクーペを投入し、Studie & GLAD with Asada RacingとしてスーパーGT300クラスに参戦。2009年はグッドスマイルレーシングがコックスと組みポルシェでの参戦となったが、その後GT3車両のBMW Z4 GT3を投入し、2011年には谷口信輝/番場琢のコンビでGSR & Studie with TeamUKYOがチャンピオンを獲得していた。
しかし23日、来季に向けてグッドスマイルレーシングが体制発表を行った際、グッドスマイルレーシングとスタディは別チームとして、それぞれ1台ずつのBMW Z4 GT3で2014年シーズンを戦うことが明らかにされた。この場での発表ついて鈴木代表は「グッドスマイルさんが2013年中に来季の体制を発表しようという中で、抜けることを説明して欲しいと頼まれた」と語る。
そんなスタディの新チーム名について鈴木代表は24日、スタディAGホームページ内のブログで『BMWスポーツトロフィー・チームスタディ』になることを明かした。同時に左側にはBMWのエンブレムが、右側には伝統のMラインが躍る新チームロゴも公開された。このロゴは、スポーツトロフィー参加チームが使うロゴだ。
『BMWスポーツトロフィー』とは、BMWモータースポーツが「BMWの世界への大使」として世界中のBMWレーシングカーを使用するプライベーターの中で定められたチームに与えられる関係で、BMWモータースポーツはこれらのチームに対し技術供与などのサポートを行うほか、シーズンエンドにはその成績に従い、BMWスポーツトロフィー参加チームに賞金が与えられるシステムが採用されている。
鈴木代表によれば、このチーム名はスタディが自チームを結成するにあたり、BMWモータースポーツが付けてくれた名前だという。また、現状ではまだ明かすことができない部分は多いものの、「体制についてはほぼできあがっています。ただ、マシンのカラーリングができた時にすべて発表したいと思っています。カラーリングはいろいろとルールがあるので、ドイツ側に従う形で作っています」とのことで、体制発表は1月中旬以降になりそうだという。
ちなみに、GSRとスタディは、初音ミクGTプロジェクトでスーパーGTと日本のモータースポーツ界に“痛車”という新たな概念を持ち込んだ。鈴木代表によれば、この新チームも「他のチームがやったことがない、新しいやり方」のチームになるという。
「グッドスマイルレーシングは僕がやりたいことを認めてくれて、円満退社じゃないですけれど、いい関係で送り出してくれたと思います。今後も対BMWの部分も含めて、兄弟チームとしてやっていきたい」と鈴木代表。
これまでスーパーGT300クラスで数多くの旋風を巻き起こしてきたチームが、来季はそれぞれの道を歩むことになるが、両者とも非常に楽しみな部分が多い。『BMWスポーツトロフィー・チームスタディ』の体制発表を楽しみに待ちたいところだ。