モナコGPでゲストスチュワードを務めた、元F1チャンピオン、デイモン・ヒルが、元ドライバーたちをスチュワードグループに加えるという今季のFIAの取り組みについて疑問を呈した。
ヒルはスチュワードとして、かつてのライバル、ミハエル・シューマッハーがセーフティカー配置の状態でフェルナンド・アロンソを追い抜いた件を担当、スチュワード全員でシューマッハーに20秒加算のペナルティを科すという裁定を下した。しかしヒルはその後、元ドライバーたちはスチュワードではなくコンサルタントとして関与した方がいいのではないかとの考えを述べた。
「興味深い経験だった。だがドライバーがレギュレーションの解釈を行う立場に置かれることは正しいことなのだろうかと思う」とヒルはタイムズ紙にコメントしている。
「私はスチュワードに対してドライバーの見識を提供するコンサルタントとしての役割を務め、スチュワードが決定を下すものと想像していた。私は、レギュレーションを制定したり解釈したりする人間としての知識を持っているわけではない。私の知識はドライバーとしてのものだ」
「もちろん、戸惑いを感じているのは、ミハエルがかかわる問題について裁定を下さなければならなかったことが多少は影響している。私は100パーセント適切な行動をとった。だが私が偏見を持って行動したと非難する、批判的なEメールがすでにいくつか届いている」
メルセデスは当初は上訴を行うと述べていたものの、後にこれを断念している。