1970年代後半にF1に参戦していたセオドール・レーシングが、F1復帰を検討していることが明らかになった。

 セオドール・レーシングは、実業家のテディ・イップ氏が立ち上げたチームで1978年から83年までF1に参戦。その後はマカオF3を始めとしたジュニフォーミュラを主戦場にし、83年にはアイルトン・セナが同チームでマカオGPにエントリーし、初代ウイナーに輝いた。

 最近ではイップ氏の息子が事業を引き継ぎ、GP2シリーズではステイタスGPとしてヨーロッパを中心に活動してきた。ここ数年は、再び「セオドール・レーシング」の名前を復活させ、以前のようにアジアや日本のレースに積極参戦。2013年にはプレマパワーのスポンサーとしてマカオF3に復帰し、アレックス・リンが見事優勝。今年も同チームからエントリーしたフェリックス・ロゼンクビストが制したほか、日本ではジュニアチームも発足。9月に行われたF1日本GPでのスーパーFJのノンタイトル戦にも参戦している。

 ステイタスのマネージングディレクターで、1979年の英国F1選手権でセオドールのウルフで優勝の経験を持つデイビッド・ケネディは「今が復帰を果たすのを検討するのにちょうどよい機会だと思っている」とコメント。
「今のF1は混乱している状態。トップクラスをしっかりマネージメントがなされなければ、底辺のカテゴリーはどうなるだろうか? しかし我々は今モータースポーツビジネスの成功のための術を身につけている」

「セオドールの伝統は今も受け継がれ、アジアではより強いものに成長している。そして我々のブランドは中国で高い評価を得ている」

「テディとセオドールが帰ってきてからの数年は非常に難しい局面にあった。しかし今はジュニアチームのプログラムをアジアで始め、若い世代の育成に取り組み、彼らをフォローしていく体制ができた。ではステップアップしていった先には何があるだろうか? アジアの最高峰はスーパーフォーミュラだ。ではスーパーフォーミュラやGP2の次には何があるのか。答えは自ずと分かるはずだ」

 このように、アジアを基盤にしてジュニアフォーミュラ、F3の体制を築いているセオドール・レーシングだが、行く行くはスーパーフォーミュラ、そしてF1にもチームとしての参戦体制を築いていこうと考えているようだ。

 またケネディのコメントにもあったように、ステイタスGPはスーパーフォーミュラへの参戦も検討している模様。GP2に参戦した同チーム所属のリッチー・スタナウェイが11月末のスーパーフォーミュラ合同テストに参加した際に「我々はチームとしてスーパーフォーミュラの参戦を考えている。それもあって今回のテストに参加した」という発言をしていた。

 今後、F1も去ることながらスーパーフォーミュラへの動きも踏まえて目が離せない。

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