2010ダカールラリーは14日、サン・ホワンからサン・ラファエルまでのステージ12が行われ、総合首位を走るカルロス・サインツ(フォルクスワーゲン・レーストゥアレグ)が今ラリー2度目のステージウィンを獲得した。
サン・ホワンをスタート地点とするステージ12は、476kmにおよぶSSに約300kmのリエゾンを加えた今大会最長の行程。スタート200km地点からは保護対象の遺跡を迂回するための舗装路区間が130kmに渡って続いており、残り後半はジャンプの多い砂地のステージとなっている。ただ、この日のフィニッシュ地点となるサン・ラファエルのゴール付近には大勢の観客が集まってしまったことで、SSの最終区間約6kmが短縮される措置がとられた。
このステージではトップ3を形成するフォルクスワーゲンが激しいチームメイトバトルを繰り広げる。総合首位のサインツは今大会2度目のステージウィンを奪い、この日2番手につけたナッサー・アル-アティヤー(フォルクスワーゲン・レーストゥアレグ)との差を52秒ひろげて総合でも5分20秒差とし、前日縮められたギャップを少しばかり取り戻した。さらに総合3番手のマーク・ミラーがサインツから4分22秒差の3位で総合3番手をキープ、その結果フォルクスワーゲン勢が4番手以下との差をさらに拡げ、今ラリーの1-2-3フィニッシュに向け大きく前進した。
「ステージの最初は何の問題もなかったが、第2パートでロビー・ゴードンに追いついた後は十分な速さを発揮できなかったため、彼から2度もリヤに接触を受けた。そのためゴードンの先行を許し、残りのステージは彼のクルマが巻き上げる砂煙に時間を費やしてしまった」と語るのはこの日トップタイムのサインツ。
「しかし全体的にみれば今ラリー2度目のステージ勝利を挙げられたことは成功といえる。リードを増やすことが出来たしね。これ以上、何を望めるというんだい?」とサインツは余裕さえみせている。
フォルクスワーゲン勢から10分49秒差の4番手にはステファン・ペテランセル(BMW X3 CC)、続いてゴードンが10分56秒差で5番手につけた。
市販車部門を戦うチーム・ランドクルーザー・トヨタオートボデーの三橋淳はクラストップでステージをフィニッシュ。総合では前日からひとつポジションをあげ17位となった。
2010年ダカールラリーはいよいよ残り2日間、第13、14ステージを残すのみとなっている。
●ダカールラリー ステージ12の模様(www.dakar.com)