ブラジルGPのオープニングラップで接触し、マシンを降りた直後に言い争いをしていたヤルノ・トゥルーリとエイドリアン・スーティルが、約2週間後のアブダビで、再び激しくぶつかった。
インテルラゴスのレース1周目、スーティルにオーバーテイクを仕掛けたトゥルーリは、ホイールを縁石に乗り上げ、スピンしてスーティルに突っ込み、両者はコースアウトをした。事故の直後にふたりが激しく言い争いをしているシーンがテレビに映し出され、ふたりは互いにアクシデントの原因は相手にあると主張しているものの、スチュワードはビデオとテレメトリーデータを検証した後に、レーシングインシデントであると断定した。しかし事故後にマーシャルの指示に従って速やかにコースを去ることをせず、スーティルに対して攻撃的な態度をとったとして、トゥルーリは罰金および懲戒の処分を受けた。
しかしトゥルーリの怒りはまだ収まっていなかったようだ。アブダビの木曜記者会見で同席したふたりは、このアクシデントについて質問を受けると、すぐさま激しい言い争いを始めた。以下は木曜記者会見での会話だ。
トゥルーリ「明日のドライバーズブリーフィングとGPDAブリーフィングで、このことを話し合うことになると思う。あんな形で、しかもオープニングラップでレースを終えることになり、本当に残念だった。当然、僕が激怒しているのには正当な理由がある。僕があそこにいたこと、彼の隣にいたことを示す証拠があるんだ。だから明日このことについて話し合うよ」
スーティル「僕としては話し合うことなんて何もないと思う。あの事故については一目瞭然だ。あれには本当にがっかりしたよ。僕はマシンを走らせていただけなのに、彼がコントロールを失って僕のリヤにクラッシュしてきたんだから。だから僕の問題ではなく、あれは彼の問題だ。正直言って、彼がなぜこんなに大騒ぎしているのか、僕には分からない」
トゥルーリ(笑って)「よければ写真を見せるけど。君の目が見えているのかどうか知らないけど、(写真を見れば)僕のフロントウイングが君のフロントウイングの横にきているのがはっきり分かるはずだ。だから……」
スーティル「ああ、でも君はアウト側から縁石に乗ってオーバーテイクしようとしたんだよね。(僕には)何の問題もなかった」
トゥルーリ「つまり君はあそこで動かなかったと」
スーティル「そうだ。君が止まりきれなかっただけだ。同じことがバルセロナでもあったよね。あの時も君がコントロールを失ってフォース・インディアのマシンに突っ込んだんだ。君は時にはマシンの限界を予想するべきだ。行き場がなければ引かなければならない。それがレースというものだ。いつになったら君はそれを学ぶんだよ」
トゥルーリ「バルセロナでは僕はスピンして、彼が縁石に当たってしまって、僕にヒットしたんだ。彼は完全にコースをカットして、全く減速しなかった。僕としてはいずれにせよ……」
フェルナンド・アロンソ(キミ・ライコネンに)「僕らは失礼しようか?」
スーティル「いやいや、バルセロナのレースを見てみなよ。僕は君にヒットしてない。君が僕にヒットしたんだ。何が問題なのか分からない。君の目が悪いのかもね」
トゥルーリ「僕は別に彼に対して感情的になっているわけじゃない」
スーティル「本当に申し訳ないけど、全く理解できないよ」
ブラジルで言い争っていた時、何を話していたのかと聞かれ、トゥルーリは次のように説明した。
トゥルーリ「僕はものすごく怒っていて、“お前、オレが見えなかったのか?”と言った。僕は彼に並びかけていたのに、彼は僕をプッシュし続けて、コースから押し出し、それで僕は縁石に乗ってしまったんだ。信じられないよ……」
スーティル「縁石ね。縁石に乗ることは問題じゃないと思うけど。どこに問題が?」
トゥルーリ「そうだね、問題ない。OKだ。僕らがルールをきちんと把握しているのであればだが」
スーティル「僕はルールを知っている」
トゥルーリ「それはよかった」
ふたりの後ろを走っており、クラッシュの巻き添えをくってリタイアを喫したアロンソは、この件についてはドライバーズブリーフィングで話し合おうと述べた。
「大体全部見ていたよ。2列目か3列目にいて、僕の前に2台ほどいたけれど」とアロンソ。
「でもヤルノが言ったように、明日ドライバーズブリーフィングで話し合うことになると思う。じっくりとね」
