ニコ・ヒュルケンベルグのロータス入りが厳しい状況になったと、ドイツメディアが報じている。
ロータスはこの数週間、チームの財政保証とヒュルケンベルグの獲得を目指し、投資グループのクワンタム・モータースポーツと株式売却交渉を進めてきたが、これが成立を見ずに終わった可能性があると、ドイツ紙アウト・モーター・ウント・シュポルトが伝えている。
Autoweekが報じるところによれば、それによってロータスの筆頭候補にはPDVSAの巨額支援を受けるパストール・マルドナドが一躍浮上したとされ、同紙の特派員マイケル・シュミットの「契約が結ばれたという人もいる」とのコメントも紹介している。
シュミットは、PDVSAが早期の契約終了に伴う補償金をウイリアムズに支払うかたちをとり、空いたシートにはブラジルの国営石油企業で以前もウイリアムズを支援していたペトロブラスをバックに持つフェリペ・マッサが収まるとしている。
仮にこの情報が確かなら、すでにフェラーリのシート争いでも敗れているヒュルケンベルグは、来季も中団グループでのレースを強いられる可能性が高くなる。しかし、新たな報道では、ヒュルケンベルグが中団チームと契約を結ぶのも危うい状況だというのだ。
motorsport.comは、現在所属するザウバーには来季のデビューを約束されたセルゲイ・シロトキンをはじめ、エステバン・グティエレスやシロトキンと同じロシア人ドライバーのビタリー・ペトロフら強力なペイドライバーが控えているとしている。
さらに古巣のフォース・インディアも、ドイツのコンピュータ企業メディオンの支援を受けるエイドリアン・スーティルのパートナー候補としてマックス・チルトンが噂にあがっているという。チルトンとフォース・インディアの背景には、ケビン・マグヌッセンのシート獲得をプッシュするマクラーレンの存在があるとされており、マグヌッセンがジュール・ビアンキのパートナーの座を手にすることになれば、1200万ユーロ(約16億円)もの支援をマルシャにもたらしているチルトンがフォース・インディアに目を向けるというのだ。
チルトンを支援する保険大手Aonは、彼の父親グラハムが副会長を務めており、WTCC世界ツーリングカー選手権でもマックスの兄トムが所属するチームを支援していた。