日産自動車とニスモは26日、2013年のモータースポーツ活動計画を横浜市鶴見区にオープンした新社屋で発表し、今季のスーパーGT500クラスの参戦体制を発表した。
2011年から、ミシュランタイヤを装着したモーラのGT-Rが2年連続でGT500クラスのチャンピオンを獲得し、連覇を成し遂げたニッサンGT-R陣営。今季の活動に向けて、今年3月からニスモブランドの世界に向けた発信地としてオープンする、鶴見のニスモ新社屋で新たな体制を発表することになった。
オフシーズンのテストから柳田真孝/ロニー・クインタレッリのふたりがミシュランタイヤを装着し積極的にテストを展開してきたが、今季はそのチャンピオンコンビが、ミシュランタイヤとともにエースチームのニスモからエントリーすることに。ゼッケンは23番をつける。
一方、長年ニスモのリーダー的存在として活躍してきた本山は、昨年まで柳田とクインタレッリが所属していたモーラに移籍することになった。本山がニスモのエントリーから離れるのは、星野一義と組んでインパルから参戦した2001年以来のことだ。
この一連の移籍の理由についてニスモの柿元邦彦総監督は、「GTで連続でチャンピオンを獲るのは大変困難なことで、柳田、クインタレッリのふたりは連覇という大きな結果を出した。ニッサンのドライバーたちは、日ごろからニスモの23号車に乗ることが目標だが、大きな結果を出したふたりをニスモ23号車に迎えるのは当然のこと」と理由を語った。
また、本山の移籍について柿元総監督は、「本山選手は、心機一転チャンピオンチームに移籍し、関口選手を育ててもらおうと思う。かつて、星野さんが本山選手を育てたことと同じことをしてほしい」とその期待を語った。
その本山と組むのは、昨年はGT300クラスでS Road NDDP GT-Rをドライブした気鋭の関口雄飛だ。2011年の全日本F3チャンピオンで、マカオGPでも活躍。その才能を周囲から高く評価されてきた関口は、経験豊富な本山から多くのことを学ぶ1年になりそうだ。モーラはゼッケン1をつけ、ニスモと同じくミシュランを履く。
昨年は本山と組んでニスモからエントリーしていたミハエル・クルムは、今季は新たにKONDO RACINGに移籍。近藤真彦監督の下、安田裕信と組んでヨコハマタイヤ装着のD'station ADVAN GT-Rを駆ることに。なお、クルムは今季ニスモのグローバルアンバサダーという役割も担うという。
また、闘将星野一義監督率いるインパルは、松田次生とジョアオ-パオロ・デ・オリベイラというコンビは変わらず。タイヤもブリヂストンで変わらず、カルソニックIMPUL GT-Rは不動の体制で挑むこととなった。