2014.01.28
日産、米国スポーツカーレース復帰戦のデイトナ24時間で5位フィニッシュ
チュードル・ユナイテッド・スポーツカー選手権 開幕戦 デイトナ24時間
新生・米国スポーツカーシリーズに日産エンジン搭載車が初参戦
日産エンジンを搭載した車両が5位、8位でフィニッシュ
チュードル・ユナイテッド・スポーツカー選手権のタイトル争いに向けて手堅い滑り出し
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2014年1月26日 デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ (米国フロリダ州)
日産は米国スポーツカーレース復帰の初戦として、チュードル・ユナイテッド・スポーツカー選手権の開幕戦デイトナ24時間に参戦。高いバンクが特徴的なデイトナ・インターナショナル・スピードウェイでは、オフィシャルパートナーチームのマッスルミルク・ピケットレーシングが5位でのフィニッシュを果たしました。
ふたつの選手権が統合して新たに立ち上がったこのシリーズでは、旧アメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)のP2スタイルのマシンと、旧グランダム選手権のデイトナ・プロトタイプが対決。クラウス・グラフ、ルーカス・ルアー、アレックス・ブランドルは、ル・マン・プロトタイプマシン勢では最上位でフィニッシュラインを越えました。
日産エンジン搭載車両では、OAKレーシングのオリビエ・プラ、ロマン・ルシノフ、グスタボ・ヤカマン、オリビエ・ウェッブも、この24時間の耐久レースを8位でフィニッシュ。日産勢の両マシンがトップ10に食い込みました。
フロリダの名門耐久レース、デイトナ24時間では、2台の日産勢は、さらに上位でフィニッシュできるポテンシャルを見せていましたが、不運に阻まれました。マッスルミルク・ピケットレーシングのグラフはチーム最初のピットストップ直後にパンクを喫し、すぐにピットに戻らなくてはなりませんでした。このアクシデントで、首位から2周遅れとなってしまいます。
レース終盤には周回遅れを取り戻しますが、その後ピットレーンの速度違反によるペナルティが科されてしまいます。一方OAKレーシングは、一時3位につけていましたが、その後オルタネーターにトラブルが発生しました。
高いバンクのセクションでは全開で走り抜けるため1周あたり1秒速いタイムを刻むデイトナ・プロトタイプのマシンに比べ、日産の両マシンは直線のスピードで不利な戦いを強いられました。この日のレースは、アクション・エクスプレス・レーシング・デイトナ・プロトタイプのジョアオ・バルボサ、クリスチャン・フィッティパルディ、セバスチャン・ボーデが総合優勝しました。
マッスルミルクの次の参戦は、3月12~15日に開催されるセブリンク12時間となります。チームは、2月20~21日に行われる恒例のセブリンクでのウィンターテストにも参加する予定です。ニスモグローバルドライバーエクスチェンジの一環として、日産のインターナショナルドライバーもマッスルミルク・ピケットレーシングから、セブリンクとロードアトランタでの耐久レースに参戦します。
ダレン・コックス – 日産グローバルモータースポーツダイレクター
「今日のデイトナで素晴らしいリザルトを収めたパートナーチームのマッスルミルク・ピケットレーシングとOAKレーシングはお見事でした。日産エンジン搭載車両が共にトップ10に食い込んだのは、素晴らしいことです。全開セクションが多いこのデイトナで、直線スピードで圧倒的な有利に立つデイトナ・プロトタイプ勢と争うのは、至難の業です。デイトナ・プロトタイプは、直線ではル・マンタイプのP2マシンよりも容易に周回遅れの集団を抜き去ってしまえるために、状況はさらに難しいものとなりました。P2のマシン勢は、集団から抜け出すために、ブレーキで勇気を振り絞らなくてはなりませんでした。この状況は、セブリンクやロングビーチでも続くと見ていますが、その後はP2マシン勢もグリッドの前方を陣取り、レースでの勝利を目指して攻めていけるでしょう。2つの選手権が合併したので、カレンダーにはデイトナ・プロトタイプが強いコース、P2マシンが強いコースがまんべんなく盛り込まれています。新しい選手権は、とてもいい滑り出しを迎えたと思いますし、大変感銘を受けました。マッスルミルク・ピケットレーシングのみんなも、大変よくやってくれました」
クラウス・グラフ – マッスルミルク・ピケットレーシング、ドライバー
「この結果に、とても満足しています。当初から、トップ5に入れれば上々だと言っていました。チュードル選手権は、ひとりがすべてのレースで勝つことはできないようになっています。ですから、ルーカスと私はそのことについて、どのように結果を出してポイントを獲得できるかを話し合いました。ここで相応のポイントを獲得できたことは、非常に有益です。オレカ、日産とのパートナーシップにはとても満足しています。短い準備期間の中で、我々は信頼性のあるマシンを作り上げ、マッスルミルクのメカニックたちはとてもいい準備をしてくれました。この週末は色々なことがありました。これほど短い準備期間の中で、すべてを100%整えることなどできないものですが、私たちのクルーのチーフ、ダリル(フォックス)は、彼や彼のスタッフはいつでもマシンを100%の状態に整えると私たちに伝えており、そしてその通りにやってみせました。私としてはとてもうれしいですし、いつものように必死でプッシュしました。もしかしたら少し攻めすぎたかもしれませんが、いずれにしてもいい結果を出すことができました」
ルーカス・ルアー – マッスルミルク・ピケットレーシング、ドライバー
「チームのメカニックを心から誇りに思います。何もかも新しい状況でした。新しいマシンで、チームが初めて24時間レースに挑んだのです。それをフィニッシュできて、よかったと思います。マシンは、大半はトラブルなしで走っていましたし、24時間を終えて、首位との差はわずか3周でした。見事だと思います。マシンを素晴らしい状態に整えてくれたメカニックたちに感謝します。この調子でプッシュを続けて行きましょう!」
アレックス・ブランドル – マッスルミルク・ピケットレーシング、ドライバー
「デイトナ24時間で5位に入れたのは、なかなかいい結果だと思います。P2マシン最上位でフィニッシュというのは、正直な気持ちで言えば、この週末の現実的な目標だったと思います。マッスルミルク・ピケットレーシングと一緒に仕事ができたのは、本当にうれしいことでした。このチームのプロフェッショナリズムは、勉強になりました。素晴らしい経験でしたし、大きな問題なくレースを走り切り5位に入ったことは、上出来な内容です。途中後退はしましたが、苦労は間違いなく報われました。これまで参戦した24時間レースの中では、かなり苦労した方ですが、マシンはいいパフォーマンスを見せていましたし、日産のエンジンは最後までとても頼りになりました」