2日、ロータス・ルノーGPとニック・ハイドフェルドは、平和的な解決に達し、袂を分かつことを決めたとの発表を行った。ハイドフェルドはチームに対する法的手続きをスタートしていたがこれを取り下げることになる。
ベルギーGP直前にルノーはハイドフェルドとブルーノ・セナを交代させ、ハイドフェルドはこれは契約違反であるとして法的措置を開始していた。裁定はイタリアGP後に下る予定で、ハイドフェルド側はシンガポールGPで復帰すると自信を見せていた。
しかし両者の弁護士が話し合いを行った結果、和解に達し、ハイドフェルドはチームをシーズン途中で去ることになった。
ハイドフェルドはこの件について次のようにコメントしている。
「もちろん、シーズン途中でロータス・ルノーGPを離れることを残念に思っている。自分はチームに大きな貢献ができると思っていた。だが状況を受け入れ、気持ちを将来に向けることにした」
「今日、僕らの協力関係を終わらせるという正しい決断を下した。エンストンでできた友人たちがいい形でシーズンを終えられることを願っている。ひとつ確かなことは、僕はすぐに最高レベルでのレースに戻ってくるということだ」
ルノーチーム代表、エリック・ブーリエは、ハイドフェルドに対して感謝の言葉を述べた。
「ニックとの問題は最近メディアに大きく取り上げられてきたが、早い段階で妥当な解決に至り、喜んでいる。別れのプロセスはすでに痛みを伴うものになっていたので、両者ともこの上、法的審問を行うことは望んでいなかった」
「ニックがチームに対して非常に貴重な貢献をしてくれたことに心から感謝している。我々は、マレーシアでの表彰台フィニッシュなど、ともにいい時間を過ごした。彼は非常に強力で意思が強いレーサーだ。彼の今後の成功を祈っている」
ハイドフェルドは、2月にラリーで重傷を負って欠場することになったロバート・クビカの代役としてチームに加入し、第2戦マレーシアで表彰台に上ったが、チームメイトで経験の浅いビタリー・ペトロフより圧倒的な強さを示すことはできず、チームは不満を示していた。
ハイドフェルドは、元雇用主のBMWと来季DTM参戦について交渉を行っているといわれている。ルノーは今季末までセナを走らせることを決定した。