ミカ・ハッキネンは、2年のブランクがあるキミ・ライコネンはF1に復帰して力を発揮するのに苦労するだろうと予想している。
ハッキネンは、自分がF1から離れる際に、マクラーレンのボス、ロン・デニスに、勝ちたければライコネンを獲得しろと述べて、当時ルーキーのライコネンを自分の後任に推薦した。
マクラーレンを経てフェラーリでタイトルを獲ったライコネンは、2009年末でF1から離れ、WRCに転向したが、2012年、ロータス(今季ロータス・ルノーGP)でF1に復帰することが決まった。 ライコネンは2年ぶりのF1参戦に向けて現在減量に励んでいるといわれている。
ハッキネンはBild am Sonntagに対して次のように述べたとF1SAが伝えている。
「キミは復帰にとても苦労するだろう。新しいマシンをテストする時間がほとんどない。わずか5日か6日のみなのだ」
「何か問題があって1日を失っても、それを取り戻すことはできない。昔は朝から夜までコクピットに座っていたものだ。走行時間を重ねれば重ねるだけ、リズムに乗れて、速く走れるようになるからだ」
現在のF1ではテストの時間は厳しく制限されているため、ロータスはライコネンのために、2009年型マシンにGP2タイヤを装着して走らせる準備をしているという。
ハッキネンは、それでも状況が厳しいことには変わりないと考えている。
「ワールドチャンピオンであろうとなかろうと関係ない。今のF1の競争はかつてないほど熾烈だ」
「ドライバーたちの体力、技術的な理解、そういったものはどんどん向上している。今のドライバーたちは恐ろしいほどによく働くんだ!」
「だからこそ、5年前と比べても、キミの復帰は相当難しいものになるだろう」
2009年の終盤にライコネンのチームメイトを務めたジャンカルロ・フィジケラも、ハッキネンと同意見だ。
「F1は本当に厳しい世界だ。特に2年も離れていれば大変だろう」
ジェンソン・バトンはふたりよりは楽観的な意見を述べている。
「F1にとってとてもいいことだよ。彼はとても力のあるドライバーだからね」
「彼に真剣にレースをしたいという気持ちがあるなら、速さを見せられるだろう」
「マクラーレンのエンジニアから聞いた話では、彼は技術面やマシンのセッティングについてよく理解しているということだ」
「彼が復帰するのはいいことだよ。レースが楽しくなるだろうし、レース後の夜も楽しくなるだろうね……」