マクラーレンチームの一部メンバーは、今シーズン、クラッシュを繰り返しながら自分の責任を認めようとしないルイス・ハミルトンの態度に懸念を募らせている。
シンガポールGPでハミルトンはフェリペ・マッサに接触、ドライブスルーペナルティを受けた。チームプリンシパルのマーティン・ウィットマーシュは、ハミルトンを公には弁護したが、関係者によると、あるチーム上層部は、ハミルトンに単純なミスを避ける能力がないことが、より大きな問題につながることを懸念しているということだ。
ハミルトンのマネジメントをXIXエンターテインメントが引き継いで以来、“ロサンゼルススタイル”のライフスタイルによって彼の気持ちがドライビングに集中していないのではないかとマクラーレンのメンバーの一部は心配しているという。ハミルトンのブランドを高め、国際的なスーパースターとしての立場を確立させることに重点が置かれており、F1関係者の中では、この環境によってハミルトンは自分のパフォーマンスを冷静に認識することができず、他人ばかりを責め、ミスを正当化するようになりつつあるとの見方が強まっている。
ハミルトンは、自分の才能にふさわしいマシンを作るようにマクラーレンにプレッシャーをかけ続けており、シンガポールGPの直前にも、このままでは来季末で契約が切れた後、チームを離脱するかもしれないとほのめかした。
「今の状況は続かないとは思うけど、もし続くようなら、いつか忍耐力が本当に厳しく試されることになる」とハミルトンはメディアに対してコメントしている。
また、同じインタビューの中でハミルトンは、自分を最高のドライバーに位置づけ、ベテランドライバーのルーベンス・バリチェロを見下すような発言もしている。
「ただF1にいるだけで満足しているようなドライバーもいるよね。ルーベンス・バリチェロを見てみなよ。彼は今の場所に満足しきっているように見える。でも僕みたいにトップに立つためだけに走っているドライバーもいる」
マクラーレンのメンバーはハミルトンが自分のミスの責任を引き受けず、チームの努力を台無しにしていることに苛立ちを感じ始めているということだ。