今季からスーパーGT500クラスにEpson NSX CONCEPT-GTで参戦するベルギー人ドライバー、ベルトラン・バゲット。昨年OAKレーシングのモーガン・ニッサンを駆りWEC世界耐久選手権のLMP2クラス王者に輝いたドライバーだが、日本での活動に向け大いに気合が入っている様子だ。

 バゲットは1986年ベルギー出身。フォーミュラ・ルノー2.0から07年にフォーミュラ・ルノー3.5シリーズに戦いの場を移し、09年にはシリーズチャンピオンを獲得。そのオフには、ルノーとBMWザウバーからF1テストを行った経験もある。

 2010年からはインディカーで戦い、11年はインディ500のみのスポット参戦に留まったものの、そのレースで7位でフィニッシュ。2011年にはスポーツカーレースに転じ、12年にはWEC世界耐久選手権でスポット参戦した佐藤琢磨とともに、OAKペスカローロ・HPDをドライブした経験もある。

 そんなバゲットは、昨年OAKレーシングからLMP2を戦い王座を獲得。今オフには、セパンでEpson HSV-010を、富士でスーパーフォーミュラSF13をテストし、日本でのシートを模索。SFでは参戦はならなかったが、スーパーGTではEpson NAKAJIMA RACINGのシートを得て、GT500クラスでの戦いに挑むことになった。

 すでに日本でさまざまな発表会に出席、NSXコンセプト-GTのテストもこなしているバゲットだが、本人いわく、ファンに呼んで欲しい"愛称"があるのはオートスポーツwebでもお伝えしたとおり。バゲットはフランス語で『固い棒状のもの』の意味があり、フランスでは日本の箸もこの『バゲット』と呼ばれることから、「"ハシ"と呼んで欲しいね!」とバゲットは語っていた。

 迎えた2月27日のNAKAJIMA RACING発表会。翌日からテストを控えていたこともあり、会場にはドライバーたちのヘルメットも持ち込まれていたが、バゲットのヘルメットは"日本仕様"に大胆にカラーリングされていた。

 バゲットは多くのF1ドライバーも使用するシューベルトのカーボンヘルメットを使用するが、昨年まで同様ブラックをベースに、イニシャルの『BB』が入るのは同じだが、頭頂部にはマシンカラー同様のブルーが大きく入り、大きく『箸』の漢字が入っている。サイドにも『箸』の文字入りだ。"日本仕様"なのはヘルメットだけではない。自身の公式サイトにも、『箸』ロゴと『ベルトラン・バゲット』というカタカナがふられている。

 スーパーGT参戦に向け、バゲットは東京都内に住居を移し、本腰を入れて日本でのシーズンに挑むという。「僕にとって日本のサーキット、そして新しいクルマ、新しい文化とすべてが挑戦になるけど、早く結果を残せるように頑張りたい」と気合が入るバゲットからは、積極的に日本に溶け込もうという姿勢が見て取れる。鈴鹿のテストでは火災に見舞われてしまったが、今季の活躍を大いに期待したいところだ。

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