バーレーンGPでのニコ・ロズベルグのアグレッシブなブロックに関しては今も議論がなされており、ドライバーたちはオーバーテイクに関する規則がより明確にされることを求めている。
ロズベルグはバーレーンGP決勝で、自身のポジションを守るためにルイス・ハミルトンとフェルナンド・アロンソに幅寄せをするような動きをとり、彼らをコースから押し出すような形になったため、この二度にわたる行為に対して審議がなされた。
ロズベルグには何らかのペナルティが科されると予想した者が多かったが、スチュワードはレース後に審議を行い、ドライバーやチーム代表らの話を聞いた結果、ロズベルグは違反を犯していないとの判断を下した。
レース後、アロンソはロズベルグの行動に怒りを表し、「もしあそこに広いランオフエリアではなく壁があったなら、今僕がここでこうして話すことができているかどうか疑問だ」と述べた。
「彼は僕をコース外に押し出した。ドライバーは(相手に)スペースを残さなければならない。いつでも常にスペースを残すべきなんだ」
ハミルトンは「僕らのどちらもケガがなく無事だったのはラッキーだった」と語ったとBBC Sportが伝えている。
「またああいうことが起こるのを防ぐため、規則をもう少し明確にできるといいね」
スペインGPを前に、ドライバーたちは、FIAレースディレクターのチャーリー・ホワイティングとともにこの件について話し合いを行うということだ。
ハミルトンのチームメイト、ジェンソン・バトンは、ロズベルグかそうでなければハミルトンがペナルティを受けるべきだったと語っている。ロズベルグはコース右端に大きく寄ってポジションを守ろうとしたため、後ろのハミルトンはコースからはみ出し、彼はコース外を使ってロズベルグの前に出た。
「ニコが(ルイスを)押し出したことでペナルティを科されないのだとすれば、ルイスはコース外からオーバーテイクしたことになる。そこが問題だ」とバトン。
「ふたりのどちらかがペナルティを受けるべきだった。だが実際にはふたりともペナルティを科されていない。どこで線引きされるのか分かりづらい」
マーク・ウエーバーは「ルイスがそのままポジションをキープすることが許されたのには驚いた」と述べている。
「もちろんルイスが望んでコース外に完全にはみ出したわけでないのは確かだが、最終的にその動きを継続することが許された」
「この件についてはドライバーズミーティングで話し合うことになるだろう」
F1の規則では、ドライバーはコース外を使ってオーバーテイクをすることは禁じられているが、ポジション防御に関しての規定はいくぶんあいまいだ。
ロズベルグは、自分の行動は規則の範囲内だったと主張しているものの、この件についてドライバー同士で話し合うことには賛成している。
また、ロズベルグは、同じ状況になったらまた同じことをすると述べているが、バーレーンでの行動はアスファルトのランオフエリアがあったことが大きく関係していると示唆した。
「もちろんモナコのバリアのところなら、また違うストーリーになっただろう。その時は後ろのドライバーたちももっと早く引いただろうしね」とロズベルグはコメントしている。