2017年のレギュレーション改革では、メカニカルグリップの重要性を高めるべきであるとマクラーレンのジェンソン・バトンは考えている。

 1周あたりのタイムを5秒から6秒短縮し、より大きなリヤタイヤと幅広のウイングでアグレッシブなルックスにするという案には、マシンが速ければレースが面白くなるわけではないとの懸念もある。この問題点は、メカニカルグリップの向上に焦点を当てることで解決できるとバトンは言う。

 英国オートスポーツが新規則の導入に向けての願いは何かと尋ねると、バトンは「ひとつ重要なことは、ドライバーがドライビングを楽しむことだ」と答えた。

「マシンから降りたドライバーの顔に笑顔が見られるか、もしくはマシンが荒っぽくて厳しいという理由で、ドライバーがマシンを降りるときに転げ落ちてくるようなシーンが見られたらファンは喜ぶと思う。現在は10年前よりオーバーテイクが多く、みんながF1で最高の時期になっていると言う。だからラップタイムの短縮には、後続に影響を与えないよう、メカニカルグリップの向上に取り組む必要がある」

「空力の大部分をディフューザーから得るべきだと思う。そうすれば後続のマシンに与える影響を最も少なくできる」

 ここ2シーズン、メルセデスが優勢を維持しており、F1は興行としての面白さを十分に考えてこなかったと批判を受けている。しかし、バトンはシリーズの上層部は行動を起こしていると語る。

「彼らは正しくやっている。最近F1は批判を受けているけれど、そういった意見をよく聞いて挽回していると思う。チームとFIAは現在この競技が正しい状態にないことを理解して、どこへ行けばいいのかもわかっている。改善の余地はいくらでもある」

「6秒速いマシンというのは、基本的には2005年への回帰ということになる。2016年からは音が良くなる。サウンドはF1において大きな部分を占める要素なので良いことだ。現在のような音は僕が聴きながら育ったものではないし、僕がF1に来たときに体験したものでもない。(2016年は)音が良くなって、それがF1の救いになるといいね」

 新たにホンダと手を組んだものの厳しい2015年を過ごしたマクラーレンにとって、レギュレーション変更が救いの手となることをバトンは望んでいる。

「誰にとっても新しい状況になる。現在フロントロウにいないチームが巻き返しをはかる上で、白紙の状態となることが手助けになるといいね。このレギュレーションのままでは他との差を埋めることは難しい」と締めくくった。

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