2012年オーストラリアGPプレビュー
今シーズンの鍵を握るタイヤ戦略
2012年オーストラリアGP:2012年3月16-18日メルボルン
グランプリ概要:
ピレリは昨年の予選で、アルバートパーク・サーキットでの史上最速ラップ記録樹立に貢献しました。2012年のさらなる記録更新は難しいのもとなりそうですが、F1シーズン2年目を迎えたピレリは、コンパウンド間の性能差を縮小し、かつ、各タイヤの性能のピークをより持続させることによって、レース戦略にさらに重点を置いています。
今週末、オーストラリアでは、P Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトタイヤが選択されています。両コンパウンド間の性能差は、ラップあたり、0.6秒程度と予想されています。いつものように、オーストラリアの気候は非常に変化する可能性があるため、P Zeroグリーン・インターミディエイトとP Zeroブルー・ウェットタイヤも準備されています。
今シーズン、いくつかの新しいタイヤ・レギュレーションが適用されています。その中の一つは、各チームが、金曜日の最初のフリー走行開始時点から11セットのタイヤが使用可能になることです。これは、レース週末の開始から、マシンが出来るだけ多く、コース上を走行できるようにするためです。また、吹きつけ排気が禁止されたことに対応して、ピレリは、リアタイヤのグリップを強化しました。コンパウンドを区別するカラー・マーキングも新しくなり、より認識しやすくなりました。
現世界王者、セバスチャン・ベッテルは、F1史上3人目のドライバーズ選手権3連覇を目指して、今シーズンのスタートを切ります。この偉業を達成した最初のドライバーは、伝説のファン・マヌエル・ファンジオです。彼は、1951年にピレリタイヤで、自身初のタイトルを獲得しています。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクターポール・ヘンベリーのコメント:
「昨年、F1史上最多のオーバーテイク創出に貢献したことで、我々は高い評価を得ました。今年はさらに良いシーンを演出したいと考えています。開幕3戦のタイヤ選択に見られるように、我々のタイヤは、保守的ではない方向へ向かっています。しかし、各チームは、2012年型タイヤについてより良いアイデアを持っており、約50,000kmに及ぶシーズン前テストを経て、我々は、各チームがタイヤの特性と可能な戦略について、既に十分に理解していると確信しています。今年、我々がタイヤとともに目指しているものは、チームにより多くのオプションを与えることです。すなわち、タイヤがより多く議論の対象となることです。ドライバーとマシンは、常にレースにおけるスターですが、我々は、今一度、タイヤをレースの最前線へ持ってきたいと思っています。各チームは、我々に新たなチャレンジを求め、そして我々の目的は、彼らの期待に応えることです。素晴らしい雰囲気と暖かい歓迎によって、いつもシーズン開幕を実感する魅力的な場所、ここオーストラリアでの素晴らしいレースを期待しています」
テクニカルノート:
・アルバートパークは、年間を通してあまり使用されていない、滑らかで粗くないアスファルトのサーキット。このため、路面は、レース週末の開始時点では「グリーン」状態であるが、ラバーが乗っていくにつれて路面状態が大きく改善されていく。
・平均のピットストップ回数は、2回と予想されている。昨年の優勝マシン、および完走車14台中11台が2回ストップ作戦を採用。
・特に難しいコーナーというより、全長5.303kmのアルバートパーク・サーキットの主な特徴は、加速と減速。したがって、タイヤに対する荷重は横方向より縦方向が大きい。
・10の右回りコーナーと6つの左回りコーナーがあるアルバートパークでは、左リアタイヤの負担が最も大きい。
・豪雨から明るい陽射しまで、多様な天候状態の可能性がある。ソフトタイヤとミディアムタイヤは、広範囲の温度に対応する、最も汎用性の高い組み合わせである。
・昨年、ピレリは、ソフトタイヤとともにハードタイヤを選択。今年は、より保守的でない選択であるミディアムタイヤとの組み合わせ。今年のミディアムは、2011年のソフトに近い特性を持つ。
