F1チームのボスが、2014年F1マシンのサウンドがファンから不評であることを十分承知しており、何らかの手段を講じる必要があるかもしれないと認めた。
今季F1には1.6リッターV6ターボのパワーユニットが導入され、昨年までの2.4リッターV8エンジンと比べるとエンジンサウンドに魅力がないと、ファンなどから批判の声が上がっている。
メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフは、これによってファンがF1から離れる傾向が出てくるようなら何らかの対策をとる必要があるとの考えを示した。
一方で彼は、今年のF1規則の大変更は正しい方向性であると考えており、少し時間をかけて状況を見ていくべきであるとも述べている。
「私は技術畑の人間ではないが、この問題についてはよく検討する必要がある」とウォルフ。
「サウンドに関して何か手段を講じる必要があるという点で意見が一致するなら、それについて検討しなければならない。だがそれが可能なのか、正しい方向性なのかについては、私は確信が持てないが」
「私個人としては、(F1新規則は)成功だと考えている。驚くような技術が導入されたマシンだ」
「エンジンやエンジンのサウンドに関する批判を耳にするし、メルボルンでデイビッド・クルサードが以前のV8を走らせた時のサウンドを聞いて素晴らしいと思った。それに反論するつもりはない」
「しかしF1はモータースポーツの頂点だ。GP2ではないのだから、これが正しいステップだと考える」
マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエも、ファンの意見を無視するわけにはいかないが、F1に導入された変更は正しいものであると考えていると語った。
「大きな変更を行うときには、常にプラスとマイナスがあるものだ。ファンの不満を無視することができないのは事実だ。しかしいくつかポジティブな点もある」
「サウンドのことだけ考えるわけにはいかない。実際この変化はエキサイティングなものだ。産業との関連が深い新パワートレインを導入し、それによって新たなエンジンマニュファクチャラー参入の可能性を開き、マニュファクチャラーのF1撤退を防ぐことができる」
「空力ダウンフォースを減らし、ドライバーの力がより一層問われることになった。週末を通して、ドライバーの小さなミスをたくさん目にすることになる」
「エンジンのサウンドが変わったのは事実だが、もう少し時間をかけて今後の成り行きを見ていく必要がある」