イタリアGPでルカ・バドエルに代わってフェラーリに乗るドライバー候補として名前が挙がっているジャンカルロ・フィジケラが、チームから今のところ打診はないとしてウワサを否定した。また、ルノーF1のマネージングディレクター、フラビオ・ブリアトーレはフェルナンド・アロンソ説を一蹴した。

　バドエルは、フェリペ・マッサの代役としてヨーロッパGPで約10年ぶりのF1復帰を果たしたが、満足いくパフォーマンスを見せられず、翌週のベルギーGPでも予選、決勝共に最下位に終わった。モンツァでは別のドライバーと交代するのではとのウワサは高まっており、ベルギーGPでポールポジションから決勝2位を獲得したフォース・インディアのフィジケラがいまや候補者リストのトップに浮上している。

　しかしフィジケラのマネージャー、エンリコ・ザナリーニは、フィジケラがフォース・インディアを去り、短期的にフェラーリでドライブするのではとのウワサを打ち消した。
「誰からも連絡はきていない」とザナリーニはBBCに対してコメントしている。
「我々は現在素晴らしいチームに所属しており、このチームのマシンはモンツァで高いパフォーマンスを発揮するだろう。マシンがここ（スパ）で速ければ、モンツァでも速いはずだからね」

　フィジケラ自身は、ポールポジションを獲得した後、予選後記者会見で、モンツァでティフォシの前でフェラーリをドライブできれば夢のようだろうと述べてはいるものの、マネージャー同様、フェラーリとは一切交渉をしていないと主張した。
「ただの夢にすぎない」とフィジケラ。
「僕はフォース・インディアとのシーズンに集中している。僕は（フォース・インディア）チームと契約を結んでおり、フェラーリとの間には契約はない」
「今日の結果（ポールポジション）を考えると、彼らから電話が来るかもしれないことを考えておく必要があるかもしれないけど、僕は明日のレースに集中している。すべてはその後だよ。次のレースのことは考えたくない。そこ（フェラーリ）にいるにせよ、フォース・インディアにいるにせよ」
「僕の将来について語るのはまだ早い。他のチームとの間に契約を結んではいないし、フォース・インディアと来年の話をしてもいない。でも今日の結果は将来においていい影響を持つだろう。僕はまだF1ドライバーでいたいんだ」

　一方、ルノーF1のボス、ブリアトーレは、イタリアGPの週末にフェラーリとの2010年の契約を発表するという推測も出ているアロンソが、バドエルと交代するとのウワサを否定した。
「モンツァでフェルナンド・アロンソがフェラーリで走るというウワサは馬鹿げた話だ」とブリアトーレはイタリアの放送局RAIに対してコメントしている。
「そんなこと全くあり得ない」