ルカ・ディ・モンテゼモロは、今シーズン途中からフェラーリに加入した元マクラーレンのパット・フライが2011年に向けたチーム内の最も大きな変化になると語った。Motorsport.comが伝えている。
イギリス人のフライは、マクラーレンで2011年マシンの開発をスタートさせた直後に、マラネロチームへ移籍。元チーフエンジニアの彼は、シーズン途中の7月1日付けで跳ね馬のアシスタント・テクニカルディレクターに就任し、以降テクニカルディレクターであるアルド・コスタの下で働いてきた。
フェラーリは、今シーズン最終戦のアブダビで自らレース戦略を誤ったことでほぼ手中にしていたタイトルを取り逃しており、メディアの間ではチーム内で主要スタッフのリストラや大規模な人事異動などが行われるとウワサされている。
しかし、フェラーリ会長のモンテゼモロは、2011年シーズンに向けて“過去の過ちを繰り返すつもりはない”と述べ、チーム内部の大幅な移動についても改めて否定した。
「いくつか役割の変更や調整はあるが、劇的なものは何もないだろう。2番目にいる良い人物を昇格させるだけで、これは通常のプロセスだよ」
「外部からは、マクラーレンからやってきたパット・フライひとりだけであり、それもアブダビよりずっと前のことだ」と、モンテゼモロはドイツのアウト・モーター・ウント・シュポルトに対して語っている。
モンテゼモロによれば、2011年にフェラーリが目指す目標のひとつに、過去2シーズンで果たせなかった速いマシンでの開幕スタートがあるという。彼はここ2年の流れを断ち切ることを誓った。
「今年は開幕戦で勝利したが、初めからベストのマシンを持っていたわけではない。(バーレーンに)勝ったのも、単にレッドブルにトラブルが起きたからだ」
「2009年に比べれば今年はかなり進歩したが、前年と同じく、レッドブルがベストのマシンを持っていた。次こそは、最初から我々がベストマシンを持っていなければならない」