フェラーリは28日、2010年F1を戦うニューマシン“F10”を、チームの本拠マラネロで発表した。
28日午前10時半、GTアセンブリーラインのパビリオンでセレモニーがスタートしチームプリンシパルのステファノ・ドメニカリがドライバーであるフェルナンド・アロンソとフェリペ・マッサをゲストに紹介し、その後、フェラーリの56番目のシングルシーターマシン“F10”を披露した。セレモニーにはフェラーリ会長ルカ・ディ・モンテゼモロやテクニカルディレクターのアルド・コスタ、エンジン部門責任者のルカ・マルモリーニ、デザイナーのニコラス・トムバジスらエンジニアリングチームのスタッフたちも同席している。
マッサは、2009年のハンガリーで大怪我を負って欠場、厳しいリハビリとトレーニングによって今季復帰を遂げるだけあって、新車発表会に出席することの感激を語った。
「ここに来られて誇らしい気持ちだ」とマッサ。
「このマシンがコンペティティブであることを願っている。今の僕はエネルギーがみなぎっている。ここにいられて本当にハッピーだよ」
ルノーから新加入し、タイトル獲得に向けてチーム全体から大きな期待をかけられているアロンソは、この日を迎えられたことへの感謝の言葉を述べた。
「僕にとってフェラーリでの初めての発表会だから、とてもわくわくしている。素晴らしい仕事をしてくれたチーム、スポンサー、すべての人たちに感謝したい」
2009年のF60は1勝を挙げるにとどまり、近年になく低迷しただけに、2010年型マシンF10には大きな期待が集まっている。テクニカルディレクターのコスタは、F10において競争力アップを成し遂げられたと自信を見せている。
「F10は、2009年春にスタートしたGESデパートメントとの集中的かつ総合的な作業の末に出来上がったマシンだ。(昨年早々にF60の開発をストップしたのは)この新しいシングルシーターの開発に集中するための戦略的な決定だった」
「ダブルディフューザーがこのプロジェクトのコンセプトに大変革をもたらした」
「我々の強みは、マシン、エンジン、そしてトランスミッションが、同じ場所で設計されたということだ。1日1日を大事にし、できる限り時間を有効に使っていく。F10は競争力という点で、大きな前進を成し遂げていると考えている」
F10は28日の午後、マッサの手により、フィオラノでシェイクダウンが行われる予定となっている。