フェラーリは22日、マラネロのジェスティオーネ・スポルティーバ内で、このほど新しく完成したシミュレーターマシンを公開した。
この日の式典は、新しいマシンを収納するため建設された専用の建物内で行われ、フェラーリCEOのアメデオ・フェリーサおよびスクーデリア代表のステファノ・ドメニカリが会場に姿をみせた。
「我々にとって重要な一日だ。このプロジェクトの達成は、我々が現代F1を形作るあらゆるチャレンジに対し自信を持って取り組めることを意味するもので、さらにこの分野において最先端をいくことになった」
「2年前にスタートしたこの複雑なプロジェクトが、作業に携わったすべての人々の努力によって予定通り完成したことはとても喜こばしいことだ」とドメニカリは語っている。
このマシンで最初にバーチャルラップを刻んだのは、今年FIA GT選手権でGT1クラスのドライバーズタイトルを手にしたアンドレア・ベルトリーニ(ビータフォン・レーシング・マセラッティMC12)だ。彼はこのプロジェクトのために跳ね馬のエンジニアと協力しながら、FIATのリサーチセンターにおいて数年に渡って多くの経験を積んできた。
ムーグ社の技術サポートを得て製造されたこのシミュレーターは、アルミニウムとコンポジット構造からなるコクピットと、映像と音声を作り出す機材によって構成されている。プラットフォームの重量は2トンあり、全体ではおよそ200トンの重さがあるといい、ドライバーの前方には180°広角以上のデイスプレイが5枚設置されている。これらすべては制御室も含め180平方メートルある2階建ての建物内に収められる。